母と暮らせば
山田洋次監督の最新作を久しぶりに劇場で観た。原爆を素材にはしているが、戦後の日本人の姿の描写であり、直接の原爆糾弾の形にはなっていない。息子は亡霊となって現れるが、それは特別な意味があって現われたことがあとでわかる。...
View Articleピラミッド(ハワード・ホークス)(1955)
西部劇などで有名なハワード・ホークス監督による史劇。この監督には珍しいスコープ作品でもある。ファラオにはイギリスの名優ジャック・ホーキンスが扮し、欲望の醜さを描いた作品とでも言おうか。ピラミッドがどうやって密封されていくかの仕掛けも面白い。...
View Article日本人の勲章(ジョン・スタージェス)(1955)
「大脱走」や「荒野の七人」で有名なジョン・スタージェス監督が撮った社会派作品。西部の田舎町に片腕の男が列車を降り立つ。滅多に特急など停車しないのに、止まったと駅員はぼやく。目的は何かわからないので不気味に町人たちはいぶかる。やがて、この男とはヨーロッパ戦線で自分の命を助けてくれた日系二世の実家を訪ねてやってきたことが判明する....。...
View Article日本の管弦楽曲 100周年ライヴ
名古屋の方にあるプロ・オケ、セントラル愛知交響楽団の演奏会ライヴ。強面の現代音楽はなく、どれも聴きやすいものばかり。中にはテレビ・ラジオのテーマ音楽として馴染みのあるものも多い。...
View Article池野成の音楽
これもまた池野成の音楽ではあるが、今度は映画のサウンドトラックではなく、2006年11月23日に作曲者を偲んで、開催されたコンサートのライヴ録音が中心で、映画「電送人間」の音楽のみがサウンドトラックから収録されている。CD1①映画「妖怪大戦争」の音楽(編曲:藤田崇文)②映画的交響組曲第1番~「傷だらけの山河」「白い巨塔」「赤い水」より~(編曲:今井重幸)永野裕之指揮...
View Articleモートン・グールド/シカゴ交響楽団とのRCA録音全集
収録情報】 Disc1 ● モートン・グールド:管弦楽のためのスピリチュアルズ ● コープランド:舞踏交響曲 録音時期:1965年2月(原盤番号:LSC-2850)Disc2 ● アイヴズ:『アメリカ』の主題による変奏曲』● アイヴズ:交響曲第1番ニ短調 録音時期:1966年1月、1965年11月(原盤番号:LSC-2893)Disc3 チャイコフスキー: ● 『眠れる森の美女』~ワルツ ●...
View Article池野成:ラプソディア・コンチェルタンテ 石井眞木:アフロ・コンチェルト
①池野成:ラプソディア・コンチェルタンテ~ヴァイオリンと管弦楽のための~②今井重幸:ゴジラのモティーフによる変容「ゴジラのフラメンコ」③石井眞木:アフロ・コンチェルト 作品50 ヴァージョンBオーケストラ・ニッポニカ 阿部加奈子(指揮) (①-②) 高木和弘(ヴァイオリン) (①)野平一郎(指揮) (③) 菅原淳(パーカッション) (③)...
View Articleクーベリックの珍しいライヴ録音集
【曲目】 (1)マーラー:嘆きの歌(第1稿)[ 録音:1979年6月8日/バイエルン放送(ライヴ)] (2)ブラームス:アルト・ラプソディOp.53 [ 録音:1962年6月18日/バイエルン放送(ライヴ)] (3)シェーンベルク:グレの歌(抜粋)[ 録音:1965年3月10-12日/ミュンヘン(ライヴ)] 【演奏】...
View Articleグレツキ:交響曲第4番 Op.85『タンスマンのエピソード』
交響曲第3番『悲歌のシンフォニー』でその名があまねく知られる作曲家、ヘンリク・グレツキ。彼の幻の遺作とされる交響曲第4番『タンスマンのエピソード』がようやくリリースされます。この録音は2014年、アンドレイ・ボレイコが指揮するロンドン・フィルハーモニー管弦楽団による世界初演(ロイヤル・フェスティバル・ホール)の際に行われたもので、作品はグレツキと同郷の作曲家アレクサンダー・タンスマンへのオマージュと...
View Articleインベーダー(1967年)
デビット・ビンセント(ロイ・シネス):露口茂 ナレーター:加藤和夫 これは1967年にCBS系列で放映、日本ではテレビ朝日系で放映されたSFテレビ映画である。製作は「逃亡者」を製作したウィン・マーティンが当たっている。したがって、構成が「逃亡者」とほぼ同じで、今夜のエピソードは~と出て、Episode1~4 Epilogueとなる。...
View Articleクナ/ミュンヘン・フィルのライヴ
収録情報】・R.シュトラウス:交響詩『ドン・キホーテ』op.35 ・レスピーギ:リュートのための古風な舞曲とアリア第2番 録音時期:1958年1月6日 ・プフィッツナー:オーケストラのためのスケルツォ 録音時期:1957年1月6日ハンス・クナッパーツブッシュ指揮 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団...
View Article『マクベス』全曲 ノーブル演出、ルイージ&メトロポリタン歌劇場
● ヴェルディ:歌劇『マクベス』全曲 アンナ・ネトレプコ(マクベス夫人) ジェリコ・ルチッチ(マクベス) ルネ・パーペ(バンクォー) ジョセフ・カレヤ(マクダフ)、他 メトロポリタン歌劇場管弦楽団&合唱団 ファビオ・ルイージ(指揮) 演出:エイドリアン・ノーブル 収録時期:2014年10月11日...
View Article『ペトルーシュカ』 グーセンス&ロンドン交響楽団
【収録情報】● ストラヴィンスキー:バレエ組曲『ペトルーシュカ』(1911年版)ユージン・グーゼンス指揮 ロンドン交響楽団録音時期:1959年5月 録音場所:ロンドン、ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール...
View Article残菊物語(松竹京都1939年作品)
これは溝口監督が松竹に移って制作した作品で、京都撮影所で撮った「芸道三部作」の第1作にあたるものである。明治期の歌舞伎界が舞台で、菊五郎とそれを支える女性の物語。どちらかいうと主演の菊五郎よりもそれに寄り添う女性の描写に焦点をあてているような風がある。忍耐強いが男よりもはるかに大人という感じがする。いばっていても弱いの男という描写が戦前の日本映画からもうかがえるというのがとても面白いとも思った。...
View Article若き日のバーンスタイン~RCA録音全集1945~49
【収録情報】 Disc1 ● コープランド:バレエ組曲『ビリー・ザ・キッド』(1949年6月21,23日) RCAビクター交響楽団レナード・バーンスタイン(指揮)● コープランド:ピアノ・ソナタ(1947年1月22日)● バーンスタイン:7つの記念(1947年9月17日) レナード・バーンスタイン(ピアノ)● バーンスタイン:交響曲第1番『エレミア』(1945年2月14日...
View Articleスカラ座の新演出の『アイーダ』
● ヴェルディ:歌劇『アイーダ』全曲クリスティン・ルイス(アイーダ:ソプラノ)ファビオ・サルトーリ(ラダメス:テノール)アニタ・ラチヴェリシュヴィリ(アムネリス:メゾ・ソプラノ)マッティ・サルミネン(ラムフィス:バス)ゲオルグ・ガグニーゼ(アモナズロ:バリトン)カルロ・コロンバーラ(王:バス) アゼル・ルザ=ザダ(使者:テノール)...
View Article真昼の円舞曲(松竹大船1949年)
吉村公三郎監督が新藤兼人と組んで製作した1本。残念ながらこの作品はあまり上映される機会はないようである。封切当時あまり興行成績がよくなく、「森の石松」同様に松竹幹部からはこのコンビを危険視して、彼らが一緒にならないように厳命してしまう。それが独立プロへ走る契機になったのは周知の通り。...
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