● マイアベーア:歌劇『預言者』全曲
マリリン・ホーン(メゾ・ソプラノ)
ジェイムズ・マックラッケン(テノール)
レナータ・スコット(ソプラノ)
ジュール・バスタン(バス)、他
アンブロジアン・オペラ・コーラス
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
ヘンリー・ルイス(指揮)
録音時期:1976年6月~7月
録音場所:ロンドン、ヘンリー・ウッド・ホール
録音方式:ステレオ(アナログ/セッション)
マリリン・ホーン(メゾ・ソプラノ)
ジェイムズ・マックラッケン(テノール)
レナータ・スコット(ソプラノ)
ジュール・バスタン(バス)、他
アンブロジアン・オペラ・コーラス
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
ヘンリー・ルイス(指揮)
録音時期:1976年6月~7月
録音場所:ロンドン、ヘンリー・ウッド・ホール
録音方式:ステレオ(アナログ/セッション)
これも先に書いた「メフィストーフェレ」と同じシリーズで再発売されたもの。あちらがRCA盤だがこちらはCBS盤である。周知のようにどちらもソニーの傘下に入ったのでかつてのライバル会社が同じカタログに載るという形になったもの。
このオペラは「戴冠式行進曲」という管弦楽曲のみ特に有名で、名曲集なんかにもよく収録されている。しかし、オペラはというと全く知らなかった演目。全曲盤があるとは思いもよらなかった。したがって対訳もない状態は極めて鑑賞が難しいのだが、筋書きを頭に入れて臨むしかない。有名なマーチがどういう場面でどんな形なのかも確かめたいところではある。題名通り、神の御託宣を告げる人なのだが、親と故郷を捨てた男が改宗して預言者になるも敵に追いつめられて、母親と再会した後諭されて一緒に死んでゆくというもの。宗教が絡むので、ややとっつきにくいが、大編成の管弦楽が鳴って、そこが割と気に入っている。
マイヤベーヤはユダヤ系ドイツ人だが、オッフェンバック同様に主にフランスで活動していた。一時は故郷のベルリンで宮廷歌劇場の楽長もやっていたようだが、没したのはパリだ。シューマンの貶されて、後輩のオッフェンバックほど今は人気がない。人気がないもう一つの理由は、ナチスによって演奏禁止の憂き目にもあっているからだ。俗に云う3Mの一人。マーラー、メンデルスゾーンとこの人のことである。しかし、他の2人は戦後も見事に復権している。しかし、この人は少し忘れ去られているのは、魅力を感じる人が少ないからだろうか。彼のオペラはフランスのグランドオペラのスタイルだからコストがかかるので劇場も敬遠してきたのかもしれない。