『メフィストーフェレ』全曲　ムーティ&スカラ座

● ボーイト:歌劇『メフィストーフェレ』全曲

　サミュエル・レイミー(メフィストーフェレ/バス)
　ヴィンチェンツォ・ラ・スコーラ(ファウスト/テノール)
　ミシェル・クライダー(マルゲリータ、エレナ/ソプラノ)
　エレオノーラ・ヤンコヴィッツ(マルタ、パンタリス/メゾ・ソプラノ)
　エルンスト・カヴァッツィ(ワグネル、ネレオ/テノール)

  リッカルド・ムーティ指揮 ミラノ・スカラ座管弦楽団・合唱団・児童合唱団　ミラノ・ヴェルディ音楽院合唱団

　録音時期:1995年3月
　録音場所:ミラノ、スカラ座
　録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)

 

　この録音の存在は初出当時から知っていた。ライヴなので映像も出てくるのかなと期待していたが、それはなかった。既にライヴ映像でのオペラの楽しみ方にシフトしていたので、音だけのオペラはどこかつらいものを感じていた。といって、忘れて無視していたかというと気にはなっていた。今回、廉価盤として再発になったことで手に入れてみた。映像もので何種か持っていたので、概ねどんなオペラかはわかっていたからだ。

 

　やはりムーティの気迫に満ちた指揮ぶりは音だけでも伝わってくる。「ファウスト」の話は多いがこれは誘惑する方のメフィストフェレスが主人公というのが面白い。まあファウストの煮え切らぬ人物が中心よりは悪魔の魅力というかことらの方が話も面白い。サミュエル・レイミーはこのタイトルロールが得意なようで映像ものもある。