・ワイズマン:いろいろな声~子供のための管弦楽入門
ヘイリー・ウェステンラ(独唱)
スティーヴン・フライ(語り手)
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
デビー・ワイズマン(指揮)
ヘイリー・ウェステンラ(独唱)
スティーヴン・フライ(語り手)
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
デビー・ワイズマン(指揮)
>新しい『青少年のための管弦楽入門』を書いてみたらどうだろう・・・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団のジェネラル・マネージャー、イアン・マクレイの一言で、すべては始まりました。ブリテンの『青少年のための管弦楽入門』に代わる作品が生まれても良い時期ではないだろうかというこの提案に、イギリスのテレビ、映画界で積極的な活動を続ける女流作曲家デビー・ワイズマンが応えて生まれたのが、この『いろいろな声』です。作詞家のドン・ブラックが基本ストーリーを構想し、作家のアンドルー・ブレンナーがそれを脚色、さらにロビン・ショーがイメージ豊かなイラスト(初演時に舞台のスクリーンに投影されました)を描いて作品が完成しました。作曲者自身の指揮によって行われた初演では、イギリスを代表する俳優スティーヴン・フライがナレーションを担当し、ニュージーランドが生んだ世界的歌姫ヘイリーが純粋無垢な声で主題歌を歌いました。その演奏をライヴ収録したのが、このCDです。(ナクソス)
これは店頭で見かけて手に入れたものである。新しい「青少年のための管弦楽入門」というところが気に入った。また演奏がRPOというのもきいている。
じつのところ作曲家や歌手などのことは未知の人たち。デビー・ワイズマンは1963年生まれの女流作曲家で自身で指揮もしている。プロフィールを読むと映画やテレビドラマによく音楽を提供している中堅どころのようである。ヘイリー・ウェステンラという人もポピュラー畑の人なのだろうか。しかし、澄んだきれいな声をしていた。子供たちの遊び場である公園を守るというの筋で主人公は市長夫妻の娘。それに街の子供たちと開発業者が絡み人間関係がさりげなく描かれているのが、今様である。それぞれのキャラクターを楽器で描出するのだが、これはブリテンよりはプロコフィエフの「ピーターと狼」のアイディアの踏襲であろう。
この初演実況録音は2007年4月9日のロンドンでのものとのことである。