ブルックナー:交響曲第8番ハ短調
カール・ベーム指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音時期:1969年11月26日
録音場所:ベルリン、フィルハーモニーザール
録音方式:ステレオ(ライヴ)
録音場所:ベルリン、フィルハーモニーザール
録音方式:ステレオ(ライヴ)
かつてこの人がウィーン・フィルとセッションで遺したこの曲の録音を持っていたものの、退屈に感じて売却してしまった。第3番と第4番の録音は持っているものの、他のものは手を出しかねていた。それでもライヴなのだからと思って、聴いてみたらこれが案外気を惹く演奏だった。やはりコンサートでの実演の人なのだなと思った。相手はBPOでその本拠地での演奏。ベームはカラヤンを嫌っていたらしいが、御大カラヤンもベームを無視はできなかったと見える。こうして招いて客演してもらっているのである。
1969年というから「壁」が厳然と存在していた時代だ。このフィルハーモニーは壁の近くだったと思う。今でこそソニーやDBなんか本社がある中心部で戦前の賑わいが戻っているが、当時は荒廃した風景がそのままあったのだろう。そんなことを思って聴くと別の感興が湧く。