Quantcast
Channel: 趣味の部屋
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1029

アレキサンダー大王(ロバート・ロッセン)(1956)

$
0
0
 「オール・ザ・キングスメン」や「ハスラー」で有名なロバート・ロッセン監督の歴史劇の大作である。主人公をリチャード・バートンが扮し、父親にフレデリック・マーチ、母親にダニエル・ダリュー。他にクレア・ブリーム、ピーター・カッシング、スタンリー・ベイカーなどが出演している。
 
 世界史の教科書には最初に必ず出てくる人物だが、ここでは淡々とその生涯が描かれているように見える。少し表面的な印象もなくはない。ただ文明の先進をいっていたアテネに対するコンプレックスはよく現れていた。父もまた本人もである。神々しい英雄ではなく、たいへん人間臭い大王であることが、映画の救いになっているように見えた。
 
 ロバート・ロッセン監督がかかる史劇を手がけているとは意外であった。現代の社会を抉った作品を撮ったというのがこの監督の印象だった。監督の資質に合っていないのではないかとふと感じた。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1029

Trending Articles