これは有名な自作自演盤に先立つ古い録音のものである。「不安の時代」でソロを担当しているのはルーカス・フォス。DGにもやはりこの人がソロを担っていたが、こちらは1950年のモノラル録音。まだNYPの音楽監督になる前のもの。振ったのがNYPなので、コロムビアへの録音になったもののようだ。まだ古いセントルイス交響楽団と録音したRCA盤もあるらしい。
一方のセレナードはアイザック・スターンがソロを担当。一般に有名なのはジノ・フランチェスカッティがソロをしたものだが、こちらが目を惹くのはオーケストラが「Symphpny of the Air」だろう。トスカニーニ専用のオーケストラだった旧NBC交響楽団だ。NBCの傘下を離れて、こうしてライバル会社のCBSにも録音できるようになったのか。
このアルバムは店頭では見かけてそのうちにと思っていたら、入手がかなり困難になっていたものだ。幸い本国のAmazonにはマーケットプレイスでの扱いがあった。探せばあるものだが、代金の内訳を見たらその大半は運賃だった!