(収録曲)
フルトヴェングラー:交響曲第3番嬰ハ短調
ヴォルガング・サヴァリッシュ指揮 バイエルン国立管弦楽団
ヴォルガング・サヴァリッシュ指揮 バイエルン国立管弦楽団
1980.1.7 国立歌劇場、ミュンヘン(ライヴ)
先日亡くなったサヴァリッシュにこういう曲の録音があるとは思わなかった。サヴァリッシュを検索していたら、ヒットしたものである。あくまで正攻法に曲をまとめ上げている。マゼールやゲオルゲ・アレクサンダー・アルブレヒトの録音も手許にあるが、このサヴァリッシュ盤が一番スッキリとしたものになっているような印象がある。
前の第2番にも書いたが、これもどこかブルックナーに通じていて、第9番の構成に近いのは偶然だろうか。友人には、軽快な新しいシンフォニーを書いていると手紙に書いているという。しかし、聴いてとても軽快な音楽などではなく、深刻ぶった大仰な構えの曲である。世の中の苦衷を一身に背負ったような感じがする。戦争中はたいへんな経験もしてきたわけだからわからなくはないが。