ドラマ「花子とアン」は評判がいいそうだが、一つ疑問なのはカフェのシーン。大正時代の割にはしゃれたクラシック音楽が使われているが、あんなに鮮明な再生機の無かった時代にそぐわない。蓄音機の時代の音響ではない。
それから、ラヴェル編曲の「展覧会の絵」が流れていたが、その編曲が出来たどうかの時代、しかも当初はクーセヴィツキーが独占していた頃だ。そういう音楽がレコードになるとは、思わず噴き出してしまった。
吉村公三郎監督がこの手のNHKのドラマの考証のいい加減さを指摘していたのは、もうかなり前のことだが、一向に改善してないようである。