これは、日本ではテレビ放映されなかったエピソード。何故なら敵役は日本人だからだ。もう一つ同じ理由で未放映エピソードがあるが、NHKらしい慎重な姿勢がうかがえる。
前段で顔見知りのはずが10年前の時代なので、自分を認知されない目にトニーはあっているが、ここでは子供時代の自分に遭遇、そして行方不明になった父親との「再会」を果たすという、タイムトラベル独特の面白さのエピソードになったと思う。主役のジェイムズ・ダーレンも最も印象に残る話と語っている。
ただ日本人の描き方は当の日本人がみると噴飯ものではある。ヤクザみたいな男がハワイ領事館にいるのも変だし、メイドの日本人の女性もよそ行きの和服を着て仕事をしているのも奇妙である。台詞は英語だが、時折「ハイ」と返事したりするのも、何だかおかしい。60年代のアメリカ映画に出る日本はどこかおかしいのは常のことではある。
しかし、もっと矛盾を感じたのはトニーの年齢だ。第1話では1938年生まれと言っている。しかし、このエピドードでは当時7歳と言っているので、4年の差異がある。もっとも第1話は吹替え音声でオリジナル音声を聴いていないのだが、エピソード毎の磨り合わせが出来ていない証拠かなと思ったりしている。