二人はウェールズの炭鉱内に送られてくる。あたかも落盤事故で騒いでいるが、事務所の男は一向に救助しよとしない。それはハレー彗星が地球と衝突するといって、世相騒然となっている時代だった。1910年のこと。今回は悪人は登場せず、彗星は心配ないと二人がその時代の人たちを説得して、救助に向かわせるのが話の中心というのが特徴。実際にこの世の終わりということで騒ぎあったし、それに便乗した悪徳商法も流行ったらしい。
今回は彗星のエネルギーに同調してトンネルがたいへんなことになる。こういうことは後々にもあって、これがその魁となったエピソードになる。
二人が再び転送されるが、珍しく二人が別々になってしまう。そしてトニーだけ10年前のアリゾナ砂漠に降り立つ。この部分はパイロット版からの転用の短いエピソード。ここで顔見知りの人物は出てくるが、知り合う前で知らないというとんでもない状況が描かれる。そして、これは次へのエピソードの内容を暗示する見事な前哨になっている。これにはちょっと感心したものだ。