午前十時の映画祭の1本として上映されたので、それを観た。既にBSあたりで放映されていたので、録画して保存してはいるが、やはりスクリーンで観たいと思ったからだ。4Kデジタル上映だったが、今回観たものはやや輪郭がぼやけていて、思ったほど高画質には感じられなかったのは残念だった。もともとのマスターネガの劣化なのかもしれない。それと同時に主要キャストの俳優は殆ど鬼籍入りになっているので、経年が長きに亘っているということであろう。
ジョージ・スティーヴンズ監督のフィルモグラフィからすると、「シェーン」の次の作品である。ということは土地に関連する話題が続けたことになる。そこから派生する歴史観、社会観を強く打ち出しているということだ。そして、今なお巣くっているアメリカの抱える社会問題を観客に突き付けている。この監督は、ヒューマニスティックなsh会派ともいうべき監督であると改めて認識する。ラストはあっけない。肌の色の異なる二人の赤ん坊の眼が大きく映って「THE END」となる。この子らが成長したら、問題が少しでも解決前進して欲しいという監督の願いなのだろうか。残念ながら、あまり前進はしていないように見えるのだが。