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雑誌「貨物列車」

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 最近は、毎回買うごとに模型が完成したり、DVDのコレクションが揃ったりという企画雑誌が多いが、これは鉄道のジオラマ(9mmゲージ)が完成するものだ。Q&Aを見ると全部で140号まで続くのだそうである。毎回テーマを決めて、貨物列車の機関車や貨車それにその周辺の記事が載る。そして、模型車両や構築物、レールがついて、貨物列車が走るジオラマが完成するというものだ。
 
 一つでも欠けると完成しないというから、うまい商売ではあるが、どんなものだろうか。挫折してゴミの山になるかもしれない。

ギュンター・ラファエルの管弦楽曲集

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交響的作品集 ケーゲル&ベルリン放送響、ストコフスキー&北ドイツ放送響、シューリヒト&シュトゥットガルト放送響、他
【収録情報】
・スメタナ組曲 Op.40
 ベルリン放送交響楽団
 ヘルベルト・ケーゲル(指揮)
 録音時期:1955年4月5日
 録音場所:ベルリン

・バレエ組曲『ヤボナー』 Op.66
 北ドイツ放送交響楽団
 レオポルド・ストコフスキー(指揮)
 録音時期:1952年7月7日
 録音場所:ハンブルク

・シンフォニア・ブレーヴェ ニ長調 Op.67
 シュトゥットガルト放送交響楽団
 カール・シューリヒト(指揮)
 録音時期:1952年3月14日
 録音場所:シュトゥットガルト

・『動物学』Op.83
 シュトゥットガルト放送交響楽団
 ロルフ・ラインハルト(指揮)
 録音時期:1965年2月26日
 チェリビダッケのベルリンBOXの中にこの人の交響曲第4番が入っていて、少し興味をもった。CPOからは、交響曲作品を集めたBOXも出ていたが、他にはないかということで、ヒットしたのがこれだった。
 
 元来が保守的な作風だから、聴きやすい作品ばかり。殊にバレエ組曲「ヤボナー」はモンゴル民謡をもとにしているので、東洋的な響きが面白く、親しみが持てた。それにしても全てドイツ各地の放送局が収録したものだが、いろいろな指揮者が取り上げているのに驚く。ケーゲルやラインハルト級以外にスコトコフスキーやシューリヒトのような大御所も振っている。日本にはあまり紹介はされていないだけで、ヨーロッパでは結構人気があった作曲家だったのではなかろうか。

D5191

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 デフなしでしかもナメクジ型の珍しいD51。大阪で稼働していた釜であった。残念ながら、このような変った姿のD51は生で見ていない。

復元中のC58の列車名「SL銀河」に…来春運行

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 C58239だそうだ。公園で静態保存されたいたものを、今大宮工場で走行できるように作業に入っているという。来春にも釜石まで走らせて、東北復興の一助にするということらしい。4両の客車を牽引。客車はレトロ調に改造されるらしい。
 
 こうして静態から動態に変るというのは、相当な労力がいるのであろう。ファンとしてはうれしいが、これが長続きするのかなと心配もしてしまう。

<ブルートレイン>廃止へ…JR3社、北海道新幹線開業で

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 先ほど、C58239の復活で喜んでいたら、今度は「Bad News」だ。北海道新幹線開業に伴い、客車式の寝台列車は全て姿を消すようである。もう既に各社検討に入っているという。「カシオペア」や「北斗星」もその対象で、「北斗星」は年末年始に臨時運行はされるらしい。また、今や女性に人気があるサンライズ「出雲・瀬戸」はしばらく運行して様子を見るらしい。
 
 効率や経費を考えるとビジネスで移動する場合は、飛行機ということになる。ここ何年来寝台列車は自分も利用しておらず、専ら飛行機であった。その方が便利ではあるし、楽でもあった。こうした列車は九州が実施したようなクルーズものなどの観光列車へと変容してゆくというのが、流れかもしれない。
「出雲」&「紀伊」を牽引するEF58のトップナンバー機。
「さくら」をバック走行で牽引するC11193。かつてはこういう風景もあった。初期はC62やC59などが無電化地区でブルートレインの牽引を担当。しかし、C11のものは珍しい。

フリッチャイのオムニバス・アルバム

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【収録曲】
1. ベドルジハ・スメタナ: 連作交響詩《わが祖国》より 交響詩《モルダウ》
2. ベドルジハ・スメタナ: 同 交響詩《ボヘミアの森と草原より》
3. フランツ・リスト: 交響詩《前奏曲》
4. カール・マリア・フォン・ウェーバー(エクトール・ベルリオーズ編): 舞踏への勧誘 作品65
5. エクトール・ベルリオーズ: ハンガリー行進曲(《ファウストの劫罰》より)
6. グスタフ・マーラー: リュッケルトの詩による5つの歌曲

【演奏】
モーリン・フォレスター(アルト)(6)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1,2)
ベルリン放送交響楽団(3-6)
フェレンツ・フリッチャイ(指揮)

【録音】
1953年7月(2)、1958年9月(6)、1959年9月23日(3)、1960年6月23,24日(1)、1961年2月14日(4)、1961年11月3日(5) ベルリン、イエス・キリスト教会
2: モノラル録音
 
 タワー・レコードの独自企画のアルバムの一つ。フリッチャイ・シリーズの第3期にあたる一つで小品を集めたオムニバスだが、最後はこの指揮者の唯一のマーラーが収録されている。
 
 比較的速いテンポで開始されるので、少々驚いた。しかし、マーラーのリュッケルト歌曲はいくぶんテンポを落として、フォレスターの朗々とした歌声に添うような感じでなかなか良いと思った。交響曲も何曲か遺してくれたらと残念に思う。最晩年の録音が中心のものだった。

トスカニーニの『マイスタージンガー』全曲(1937年)

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【収録情報】
・ワーグナー:『ニュルンベルクのマイスタージンガー』全曲

 ザックス:ハンス・ヘルマン・ニッセン(Bs-Br)
 ポーグナー:ヘルベルト・アルセン(Bs)
 エヴァ:マリア・ライニング(S)
 マグダレーネ:ケルスティン・トルボルク(Ms)
 ワルター:ヘンク・ノールト(T)
 ダーヴィト:リヒャルト・サラバ(T)
 フォーゲルゲザング:ゲオルク・マイクル(T)
 ナハティガル:ロルフ・テラスコ(Bs)
 ウィーン国立歌劇場合唱団
 アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 ウィーン・フィルハモニー管弦楽団
 録音時期:1937年8月5日
 録音場所:ザルツブルク音楽祭祝祭劇場
 録音方式:モノラル(ライヴ)
 
 この録音は他のレーベルでも出ていて、これが3種類目のものと記憶している。実はこのものではなく、少し前に出ていたものを手に入れた。何せかなり前の戦前の録音だから、改めて買い直すこともなかろうと思っている。
 
 RCAから出ていたCDの解説にもこの録音のことが触れられていて、その時から聴いてみたいと思っていた。そうしたらやはりCDになって聴けるようになりありがたいと思ったものである。
 
 古い割には、音の揺れはあるものの、聴きやすい状態で鑑賞に差し障りはない。またワーグナー指揮者としても知られるトスカニーニのワーグナーのオペラ全曲が聴けるというのが貴重だ。断片的な楽曲はあるものの、通しての全曲演奏はなかなか聴けなかったのだが、これで確かめられる。速いというイメージがあるトスカニーニだが、むしろゆったりしたテンポであるのは、RCAのセッション録音でも確認できるが、ここでもそういう感じなのである。楽曲の応じての対応をしているのがよくわかる例だと思う。

普門館消える~吹奏楽のメッカ

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 吹奏楽コンクールの全国大会が行われていた普門館が、解体されてしまうようだ。所有していた立正佼成会が耐震改修を断念したためだ。膨大な費用がかかり、算盤にあわないということだろうか。
 
 吹奏楽をやっている者には「聖地」だった。また、ヘルベルト・フォン・カラヤンがBPOを率いてここで演奏会を開き、ベートーヴェンの交響曲のライヴ録音も残っている。数々の思いの詰まったホールではあった。

テアトロ・コムナーレのプッチーニ:三部作

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『プッチーニ:《三部作》』

【曲目】
歌劇《外套》
歌劇《修道女アンジェリカ》
歌劇《ジャンニ・スキッキ》

【演奏】
<外套>
ミケーレ … アルベルト・マストロマリーノ
ルイージ … ルーベンス・ペリッツァーリ
ジョルジェッタ … アマリッリ・ニッツァ 
<修道女アンジェリカ>
アンジェリカ … アマリッリ・ニッツァ
公爵夫人 … アンナマリア・キウーリ
ジェノヴィエッファ … パオラ・サントゥッチ 
<ジャンニ・スキッキ>
ジャンニ・スキッキ … アルベルト・マストロマリーノ
ラウレッタ … アマリッリ・ニッツァ
リヌッチョ … アンドレア・ジョヴァンニーニ
ツィータ … アンナマリア・キウーリ 

ジュリアン・レイノルズ(指揮)
アルトゥーロ・トスカニーニ財団管弦楽団
モデナ・テアトロ・コムナーレ・リリコ・アマデウス合唱団
モデナ・テアトロ・コムナーレ少年合唱団

演出:クリスティーナ・ペッツォーリ
装置:ジャコモ・アンドリコ
衣裳:ジャンルカ・フラスキ
照明:チェーザレ・アッチェッタ

【収録】
2007年2月8日 モデナ・テアトロ・コムナーレ(ライヴ)〔イタリア語上演〕
 
 プッチーニの「三部作」はなかなかお目にかかれない演目のようだ。この一作が他の演目との組み合わせで上演されることもあるが、3つまとめてとなるとあまりないらしい。映像ソフトはここのところ数点見かけるが、それでもそう多くはない。一番古いところでは、巨匠ジャンンドレア・カヴァッツェーニが指揮したスカラ座のものがある。スターを揃えて、装置も3種類が必要で、衣裳もたいへんそうだ。
 
 今回鑑賞したこのモデナのものは、まず主要キャストを同一の歌手が兼務しているのが注目だ。ニッツァは3作全て主演しているし、マストロマリーノは2作主演している。全て役柄が異なるので、これまた大変である。ただ、この公演にはスーパースターはおらず、中堅の芸達者や新進の歌手たちが担っている。ピットのオーケストラも40歳までの若手奏者からなるものらしい。却って統一感が出来て、充実しているように見える。ただし、真ん中の女声中心の「修道女アンジェリカ」はそれぞれの歌手の力量の差が素人にもわかるくらいついていて、中には音程が不安定な人もいてそれが残念だった。しかし、一方でスカラ座であまり聴こえなかったバンダのピアノの音とか、コーラスの男声や児童合唱も明瞭に聴き分けられたのには驚いた。アンジェリカの死ぬ直前に先に亡くなった息子が登場して抱き合う情景も明瞭でわかりやすい演出には好感が持てた。

東横線の新しい姿

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東急線アプリ
 先日、仕事向きで渋谷から銀座方面に行くのに、少し時間があったので、副都心線と連結した渋谷駅から乗り込み中目黒経由にしてみた。代官山の駅あたりから先は以前と変らないが、その直前は地下鉄でなんとも殺風景な窓の外であった。
 
 それにしてもスーっと地上に登ったが、その入れ換えは相当に技術が必要だったろうと思われる。そのことは感心しきりであった。

トスカニーニ:ベートーヴェン交響曲全集(1939年)

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 トスカニーニによるベートーヴェンの交響曲全集は戦後のRCA盤が有名だが、1939年の10月から12月にかけて8Hスタジオで収録された、観客入りの演奏を評価する向きも多いと聞く。調べたら、何と3種類のアルバムがある。「Music & Arts」「Andorometa」「Memories」で、米独伊と国まで異なる。その内、「Andorometa」は他に収録されていない「七重奏曲」と「合唱幻想曲」も収録した完全収録というのが売りのようだ。
 
 手許不如意のため、一番安価な「Memories」で聴いている。古いのでその辺は割り引いて聴いているが、いささか高音がきついので、音楽もきつく聴こえる。実際のトスカニーニの音楽造型も厳しく、とっつきにくい曲もある。第4番なんかはもっと余裕が欲しいなと思った。 総じて、RCAのセッション録音よりは勢いを感じた。

タスミン・リトルが弾く20世紀イギリスのヴァイオリン作品集!

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【曲目】
モーラン: ヴァイオリン協奏曲
ディーリアス: 伝説(ビーチャム校訂)
ホルスト: 夜の歌 Op.19-1, H.74
エルガー: 夜の歌 Op.15-1(ロジャー・ターナー編曲版世界初録音)
エルガー: 愛の挨拶 Op.12(ロジャー・ターナー編曲版世界初録音)
エルガー: 朝の歌 Op.15-2(ロジャー・ターナー編曲版世界初録音)
ヴォーン=ウィリアムズ: 揚げひばり

【演奏】
タスミン・リトル(ヴァイオリン)
アンドルー・デイヴィス(指揮)、BBCフィルハーモニック

【録音】
2013年5月23日&26日、メディアシティUK(サルフォード)
 
 タズミン・リトルはイギリス音楽におけるヴァイオリン曲の普及に務める奏者である。ここでも有名な曲のほか、割と珍しい曲を演奏している。また、新たにヴァイオリン用にアレンジされた作品も世界初録音を果たしている。彼女の父君は俳優だが、ディーリアスの音楽をとても好むディーリアンだそうだ。そうした環境が、音楽家としての方向性を決定付けた要因の一つだったように思う。
 
 この人がすれぞれの楽曲をいくつしみながら弾いているのが、聴き取れる。最後の「揚げひばり」は、このアルバムの白眉。アルバムのタイトルにもなっている。
 

The Bach Album by Eugene Ormandy & Philadephia Orchestra

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『トッカータとフーガ&G線上のアリア~バッハ・トランスクリプションズ』

【曲目】
J.S.バッハ:
<DISC1>
1.トッカータとフーガニ短調 BWV565[オーマンディ編]
2.カンタータ第156番より アリオーソ[スミス編]
3.小組曲(アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳より)[フロスト編]
(1)メヌエット ト長調 BWV Anh. 114
(2)ミュゼット ニ長調 BWV Anh. 126
(3)御身が共にいるならば BWV508
(4)行進曲ニ長調 BWV Anh. 122
4.われらが神は堅き砦[ハリス編]
5.カンタータ第147番より 主よ、人の望みの喜びよ[カイエ編]
6.小フーガ ト短調BWV578[スミス編]
7.パッサカリアとフーガ ハ短調BWV582[オーマンディ編]
8.無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ホ短調BWV1006よりプレリュード[クライスラー/スミス編]
9.管弦楽組曲第3番より G線上のアリア
10.カンタータ第208番より 羊は安らかに草を食み[ウォルトン編]
11.甘き死よ来たれ[テイントン編]
12.カンタータ第14番より 目覚めよと呼ぶ声あり[オーマンディ編]

<DISC2>
13.トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV564[オーマンディ編]
14.J.C.バッハ:2つのオーケストラのためのシンフォニア 変ホ長調作品18-1
15.J.C.バッハ:2つのオーケストラのためのシンフォニア ニ長調作品18-3[オーマンディ編]
16.W.F.バッハ:2つのフルートと弦楽合奏のためのシンフォニア F.65
17.アンリ・カザドシュ(伝C.P.E.バッハ):管弦楽のための協奏曲ニ長調[シテインベルク編]

【演奏】
フィラデルフィア管弦楽団
指揮:ユージン・オーマンディ

【録音】
1960年1月31日(1、13、14)、1960年4月10日(7)、1957年3月17日(15-17)、フィラデルフィア、ブロードウッド・ホテル、
1968年2月27日(2)、1968年5月8日(3)、1968年3月6日(4)、1968年3月11日(5、6、10)、1968年5月19日(8)、フィラデルフィア、タウン・ホール、
1959年3月30日(9)、1968年5月6日(11)、フィラデルフィア
ADD/STEREO
 
 以前、オーマンディは小品の大家などと陰口を言われていた。このアルバムは、17cmLPなんかに組み込まれたものもあった。また、何回も録音しているとおぼしきものもある。が、ストコフスキー以来、バッハをオーケストレーションしたものをやるのが慣わしになっているフィラデルフィア管弦楽団ならではのアルバムかもしれない。J.S.バッハだけでなく、息子たちの作品や贋作とされる作品まで幅広く収録されているのが魅力だ。
 
 ここにはストコフスキーの手によるアレンジものは全くない。といってオーマンディが全てアレンジしているのではなく、多くの協力者を得ているのが特色だ。イギリスのウィリアム・ウォルトンのものまである。ルシアン・カイエは戦前にこのオーケストラでバス・クラリネットの奏者として在籍していた人で、「展覧会の絵」の独自のオーケストレーションも手掛けた人だ。トーマス・フロストはオーマンディがCBSに録音する時にプロデューサーでもあった人物。ウィリアム・スミスは1970年代にオーマンディのアシスタントを務めていたという。
 
 こんなふうに身近な協力者を得てのものは、なかなか多種多彩で面白いものを感じる。オーマンディの力を感じる。この後、RCAに移籍した後も同じようなアルバムを出している。

ロバート・クラフトによるシェーンベルクのアレンジ作品集

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【曲目】
1.シェーンベルク:ブラームスの ピアノ四重奏曲第1番ト短調作品25による管弦楽曲
2.J.S.バッハ~シェーンベルク(編曲): 前奏曲とフーガ変ホ長調BWV552「聖アン」
3.J.S.バッハ~シェーンベルク(編曲):「おお愛する魂よ、汝を飾れ」 BWV 654
4.J.S.バッハ~シェーンベルク(編曲):「来たれ、創り主にして聖霊なる神よ」 BWV 631
5.シューベルト~ウェーベルン(編曲): ドイツ舞曲D.820

【演奏】
シカゴ交響楽団(1)
CBC交響楽団(2,3)
コロンビア交響楽団(4)
コロンビア交響楽団のメンバー(5)
ロバート・クラフト(指揮)

【録音】
1964年7月20日、シカゴ、オーケストラ・ホール(1)
1962年12月3日、トロント、マッセイ・ホール(2,3)
1961年6月5日、ハリウッド(4)
1960年6月9日、ハリウッド、アメリカン・リージョン・ホール(5)
ADD/STEREO
 
 これもタワーがソニー・クラシカルと提携して、復刻してくれたアルバムである。日本では初めてCD化されたものである。
 
 この中でのメインはやはり最初のブラームスのピアノ四重奏曲第1番による管弦楽曲であろう。動機はシェーンベルクがこのブラームスの作品を愛好していたこと、演奏頻度が少ない、いい演奏がないこと、ピアニストがうまいと大きすぎて他のパートが聴こえないので、全ての音が聴きたかった、というのが理由と本人が語っている。実際、原曲は確かにバランスが難しいそうなのだ。
 
 さて、この作品の録音は最近でこそ、多くのものが出回っているが、1978年に初めて生で聴いた当時は殆ど録音はなかった。しかし、このロバート・クラフトのコロムビアへの録音は1964年だから、既に存在していたということだ。そして、このクラフトのコロムビア盤が最初のセッション録音だという。聴いてみて、オケがコロムビアには珍しくシカゴ交響楽団が出演している。ライナーからマルティノンに代わった頃だが、専属はRCAだったからよく実現したなと思う。ただ録音の質か、ややデットに聴こえ金管が生々しすぎるのには少々驚いた。後年に録音されたものとは別物に聴こえる。時折室内楽に立ち帰ったような部分もあって、それが強調されている。逆に新鮮な感じがするのは気のせいか。
 
 他にはバッハのアレンジものがあるが、ストコフスキーなどものとは当然全く違うし、こちらも室内楽的な要素もあるような感じがする。コロムビア交響楽団とあるのは、いわゆる西の楽団で、ブルーノ・ワルター専属の楽団のようだ。

ブリテン:戦争レクイエム~初演実況~

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(収録内容)
ブリテン:戦争レクイエム
ヘーザー・ハーパー(ソプラノ)、ピーター・ピアーズ(テノール)、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
コヴェントリー祝祭合唱団、トリニティ少年合唱団 ジョン・クーパー(オルガン)
メレディス・デイヴィス指揮 バーミンガム市交響楽団
ベンジャミン・ブリテン指揮 メロス・アンサンブル
 
1962年5月30日、コヴェントリー大聖堂での世界初演ライヴ。
 
 ブリテン畢生の大作「戦争レクイエム」の初演の実況ライヴである。この演奏については、デッカから出ている作曲者の自作自演盤の中にも出てくる。ソプラノは元来ロストロポーヴィチ夫人であるガリーナ・ヴィシュネスカヤを念頭に書かれたものだというが、この時はソ連の政権が夫妻の亡命を恐れたとかで、出国許可がおりず、初演参加は叶わなかったという。その代役を引き受けたのがイギリスのソプラノ、ヘーザー・ハーパーだった。
 
 翌年にはヴィシュネスカヤを迎え、テノールとバリトン独唱は同一のソリストでセッション録音をデッカは行ったわけだが、では初演はどうだったのか、興味をもっていた。時代的にライヴ録音はあるのではなかろうかと思っていたが、やはり存在していたのだ。残念ながらモノラル録音ではあるが、鑑賞には差し障りはない。今は一人の指揮者が二つのオーケストラの指揮をするようだが、ここでは指揮は二人が分担しているのが注目点。合わせるのが、なかなか難しいようで、時折アクシデントもあるようだが、こういう歴史的な瞬間を耳にできることを感謝したいと思う。

丹下左膳(マキノ雅弘・日活1956年)

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(C)日活
 
 石原裕次郎が登場する前の「新生」日活も、まだ方針が定まらず、いろいろな作品を生み出している。この作品もそんな一つだと思う。この会社は無国籍のアクションものや、ロマンポルノといった作品を作った会社のイメージが強いが、1956年の前半まではこのような古風な時代劇も作っていたのである。
 
 マキノ雅弘にしてみれば、どこの会社であれ、自分流を貫いたというところか。ただ、新に船出した会社の悲哀で、これといった大スターがおらず、そういう大物は大手がしっかりと囲っていた。そんな苦肉の策で製作されたもので、連続活劇風で興味を惹くような構成にはなっているが、印象は弱い。

カール・ベーム&BPO 1962.8.19ザルツブルク音楽祭ライヴ

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(収録曲)
①モーツァルト:交響曲第40番ト短調K.550
②マーラー:亡き子を偲ぶ歌          ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
③R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
カール・ベーム指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
1962年8月19日祝祭大劇場、ザツルブルク(ライヴ)
 
 これはオーストリア放送協会のラジオ放送用音源のようである。残念ながらモノラルではあるが、たいへん聴きやすい音質であるのは感謝したいと思う。
 
 BPOがカラヤンではなく、ベームの指揮というのが注目であるし、この指揮者には珍しいマーラーの歌曲がプログラムに入っているのが、目を惹く。K.550は同じ時期にDGからレコードが出ているようだが、この当時BPOのシェフはこの曲を録音していなかったというから意外ではある。
 
 プログラムを見るとオーストリア・ドイツの音楽の歴史的流れの一端に触れることができるなかなか心憎いバランスで組まれたもののように思われる。フィッシャー=ディースカウはこのマーラーの歌曲は十八番にしていたのではないか。幸いにも来日した際に、この人のこの作品の歌唱を生で聴けたのだが、これはそれよりも更に20年近く若い頃のものだ。ベームがマーラーに共感していたか気になるところだが、聴く分には歌唱に添ってオーケストラを歌わせているようである。
 
 最後の交響詩は巨匠の十八番。セッション録音の冒頭部分は映画「2001年宇宙の旅」に使われていたのはよく知られるところ。R.シュトラウス演奏の使徒を任じていたわけだが、ベーム自身作曲者の間近で修業した人であったのを思い出した。 冒頭はやはりモノラルなので迫力は今一つで音の広がり感がない。また、BPOには珍しく縦の線が揃っていないところもある。また多少録音の劣化がわかるのは残念ではある。

サリヴァン:喜歌劇「ミカド」

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ギルバート(1836-1911)&サリヴァン(1841-1900):オペレッタ「ミカド」
ウィリアム・S・ギルバート…脚本
アーサー・サリヴァン…作曲

【演奏】
ミカド(帝)…リチャード・アレキサンダー(バス・バリトン)
ナンキ・プー…ケイネン・ブリーン(テノール)
ヤムヤム…タリン・フィービッグ(ソプラノ)
ココ…ミッチェル・ブーテル(バリトン)
プーバー…ワーウィック・ファイフェ(バス)
カティーシャ…ジャクリーヌ・ダーク(アルト)

オペラ・オーストリア合唱団
オーケストラ・ヴィクトリア
ブライアン・キャッスル=オニオン(指揮)

スチュアート・モーンダー(ディレクター)
ティム・グッドチャイルド(デザイナー)
カロル・トッド(コレオグラフィー)
デレク・コウッツ(照明)

【収録】
2011年5月24,25日アーツ・センター、メルボルン(ライヴ)
 
 イギリス圏内では、昔からの人気演目の一つであった。これは日本を舞台にした一つで、プッチーニの「蝶々夫人」とはその意味では双璧である。しかし、中味は現実とは似ても似つかぬものだ。登場人物の名前から、仕種や風俗は全く違う。どこか茶化したところもあるので、日本では怒り出す人もいるかもしれない。日本では「蝶々夫人」以上に国辱的でかけられない雰囲気が強いのではなかろうか。
 
 あまり音楽がどうのこうのと分析するのは野暮な感じはする。1885年の博覧会で日本ブームが起きて、その一端を示すものであくまで想像の世界であり、御伽噺である。コミカルではあるが、文化的蔑視とも受け取れるようなところもある。ミカドとは「帝」であり、日本では天皇を指すが、この演目では幕府の将軍のようでもあって、その辺りはイギリス人にはどうでもよいことだったかもしれない。第2幕冒頭に「宮さん、宮さん」が少し形を変えて出てくる。しかも英語ではなく、日本語らしい言葉が使われている。それがまた面白い。

フォルトナー: 歌劇「血の婚礼」

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母:ダリア・シェフター(Ms)
花嫁:バヌ・ベーケ(Sop)
レオナルド:トーマス・ラスケ(Br)
女中:ジョスリン・レフター(Ms)
レオナルドの妻:ミリアム・リッター(Ms)
レオナルドの義母:コルネリア・ベルガー(CA)
花婿:グレゴール・ヘンツェ(語り)
花婿の父:シュテファン・ウルリヒ(語り)
月:マルティン・コッホ(Ten)
死・物乞女・隣人:インゲボルク・ヴォルフほか
演出:クリスティアン・フォン・ゲッツ

【演奏】
ヒラリー・グリフィス(指揮) ヴッパータール交響楽団
ヴッパータール歌劇場合唱団

【収録】
2013年1月11日、3月17日/ヴッパータール歌劇場(ライヴ)
 
 フェデリコ・ガルシア・ロルカの戯曲「血の婚礼」を現代ドイツの作曲家ヴォルフガング・フォルトナー(1907-1987)が1956年にオペラ化したもの。初演はギュンター・ヴァント指揮でケルン市立歌劇場が行ったもの。
 
 フォルトナーという作曲家はフルトヴェングラーの指揮によるヴァイオリン協奏曲で知った作曲家。年代が新しい割にはなかなかいい状態の録音のない作曲家だった。あってもモノラルしかないという珍しい作曲家ではあった。この度、最新映像でいい音響で収録されたものが出てきたのは歓迎したい。
 
 題名からして、あまり愉快な内容ではない。婚礼の途中に元彼と逃げる花嫁や彼女を巡って二人の男が殺し合うのである。それが何故そうなるのか、かなり心理的なものに受けいるのだが、どうも自分の頭では理解しづらいものがある。母親の過去が影響しているようだが、悪魔が出たり、死神らしいものが出たりと必ずしもリアルな設定でないことが余計にこんがらがるのだ。
 
 ヴッパータール・オペラというのは初めて目にするが、今回はピットを使わずオーケストラは舞台奥の上部に置かれて、通常はアパートを描いた幕が遮断しているが、間奏曲の部分は幕が上がってオーケストラの演奏が見られるという変った仕掛けが面白かった。

逆襲獄門砦(東映京都1956年)

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 内田吐夢監督が「血槍富士」で日本映画に復帰した後の作品で、東映の専属になった初期の作品である。復帰一作は東映作品だったが、その後新東宝や日活でも1本ずつ撮り、その後しばらくの間は東映で1965年まで撮ることになるのである。
 
 さて、舞台は京都に近い幕府天領の村が舞台。時は幕末で徳川幕府は大政奉還しとものの、官軍が鳥羽伏見の戦いに勝った頃である。代官は京都所司代・板倉の命を受けて砦を築こうとする。そして年貢の取り立てを厳しくして、血も涙もない圧政を加える。しかし、それはやがて領民たちによって突き崩されてゆく。
 
 あらすじを書けば、こんなところだが、何のことはないスイスを舞台にした「ウィリアム・テル」を幕末の日本に移し替えたものである。有名な頭の上の「リンゴ」を射るところは、「ミカン」に代わっているがちゃんとある。主人公も照造というからテルをもじったもので、弓矢の名手も同じだ。
 
 観て驚くのは左翼系のプロダクションが扱うような内容でモブシーンも多い。圧政に耐えていた民衆の立ち上がりは山本薩夫監督あたりが好みそうな内容である。それを保守的なメジャーの東映で録っているのが凄い。内田監督自身も戦前は傾向映画も作っていて「生ける人形」という傑作も生んでいるので、素地はあったのだろう。照造に扮するのは東映の取締役でもあった片岡千恵蔵。彼は悪代官役の月形龍之介ともども左翼系のスタッフが東映の京都撮影所で製作した「きけ、わだつみの声」を中止させようと門の前に立ちはだかった人でもある。そういう環境でこういう企画がよく通ったものよと思う。
 
 作品的にはあまり洗練はされていないが、それなりに楽しめる構成にはなっているが、東映時代劇にしては地味である。派手な殺陣を期待するとあてが外れる。主演の千恵蔵親子も目立たず、民衆の力のみが印象に残るし、感銘度はやや低い傾向はある。
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