録音 1984年1月21日 シンガポール,ヴィクトリア・メモリアル・ホール
録音 1984年1月21日 シンガポール,ヴィクトリア・メモリアル・ホール
伯爵令嬢マドレーヌ(ソプラノ) ルネ・フレミング
トープ氏(テノール) ベルナルド・フィッチ
【収録情報】
● ベッリーニ:歌劇『カプレーティとモンテッキ』全曲
ジョイス・ディドナート(Ms ロメオ)
ニコル・キャベル(S ジュリエッタ)
サイミール・ピルグ(T テバルド)
エリック・オーウェンズ(Bs-Br カペッリオ)
リ・アオ(Br ロレンツォ)
サンフランシスコ歌劇場管弦楽団&合唱団
リッカルド・フリッツァ(指揮)
演出:ヴァンサン・ブサール
装置:ヴァンサン・ルメール
衣装:クリスチャン・ラクロワ
照明:グィード・レヴィ
収録時期:2012年10月
収録場所:サンフランシスコ歌劇場(ライヴ)
【収録情報】
● ミュージカル『ショウ・ボート』
音楽:ジェローム・カーン
脚本・作詞:オスカー・ハマースタイン2世
原作:エドナ・ファーバー
オーケストレーション:ロバート・ラッセル・ベネット
ハイディ・ストーバー(マグノリア)
マイケル・トッド・シンプソン(ゲイロード)
ビル・アーウィン(アンディ船長)
パトリシア・レーセット(ジュリー)
モーリス・ロビンソン(ジョー)
アンジェラ・レニー・シンプソン(クイーニー)
ハリエット・ハリス(パーシー)
キルスティン・ワイアット(エリー)
ジョン・ボルトン(フランク)、
パトリック・カミング(スティーヴ)
収録情報】
● ヴェルディ:歌劇『ファルスタッフ』全曲
ノーマン・ミッテルマン(ファルスタッフ)
ウィリアム・ユストゥス(フォード)
エルンスト・アウグスト・シュタインホフ(フェントン)
パウル・スパーニ(カイウス)
リヒャルト・フォン・ヴローマン(バルドルフォ)
ゲリー・デ・グロート(フォード夫人)
ルシーユ・カイラー(ナンネッタ)
エリカ・ウィーン(クイックリー夫人)
エレン・クンツ(ペイジ夫人)
ヘイツ・ボルスト(ピストラ)
「LSO Live」の新譜は、現代イギリスを代表する世界的な作曲家のひとり、ピーター・マクスウェル・デイヴィスの交響曲第10番。80歳の誕生日を作曲者が迎える2014年2月におこなわれた世界初演時の模様をライヴ収録したもので、指揮はこれが「LSO Live」初登場となるアントニオ・パッパーノが担当しています。
作曲者自身「わたしの書いた作品のなかで、もっとも激しい音楽」と述べるこの曲は、17世紀に実在した建築家フランチェスコ・ボッロミーニの物語を描いた演奏時間42分ほどの作品。イタリア・バロックを代表する建築家でありながら、ボッロミーニは特異な建築であまたの批判に苦しんだ末に、不幸にも自殺を遂げています。ちなみに、マクスウェル・デイヴィスがこの人物をテーマにするのは2度目で、前回2001年から2007年に作曲された弦楽四重奏の連作10曲のうち、『ボッロミーニに寄せるメタフォーレ』と題された第7番でも取り扱っていましたので、その思い入れの深さも窺い知れるところです。バリトン独唱と合唱を擁し、オラトリオやカンタータを思わせるこの交響曲でも、ボッロミーニの建築理念と数学的原理が全曲に浸透し、創造性、生と死、そして再生について語られます。
ロンドン響、ローマ聖チェチーリア国立音楽院管、チャイコフスキー記念交響楽団による共同委嘱作品として作曲された交響曲第10番ですが、指揮のパッパーノといえば聖チェチーリア国立音楽院管現音楽監督。もともとロンドン出身で、2002年に就任したロイヤル・オペラ・ハウスの音楽監督の活動と並行して、ここ毎シーズン登場して好評を博すロンドン響とはすでに20年来の親密な間柄となれば、ここで初演の大役を果たすにふさわしいのは、このひとをおいてほかにいないでしょう。パッパーノは作品と作曲者について次のように賛辞を寄せています。
「マックスがこの作品について説明したときに、私はそのドラマティックな内容にとても強く引きつけられました。かれはこの曲の大部分を病院で書きました。白血病と診断され、長期間治療を受けていたので、曲はとてつもない哀愁が強烈に漂い・・・作品に知識の持つ力と確信をもたらしているのです。」
この言葉のままに、作曲者が込めた迫真のメッセージに対するパッパーノの熱い共感が伝わるこのアルバム。現時点で本作品の唯一のレコーディングとなります。
カップリングは、アンジェイ・パヌフニク作の同じく交響曲第10番。こちらはマクスウェル・デイヴィスの世界初演より8か月あまり、2014年10月のパヌフニク生誕100周年記念コンサートにおけるライヴ・レコーディングとなっています。
母国ポーランドから亡命、1991年に世を去るまでのほぼ半世紀に亘る後半生をイギリスで終えたパヌフニクは、生前からロンドン響にとってゆかりの深い作曲家であっただけでなく、現在も、楽団はカミラ未亡人の協力のもと「LSOパヌフニク・スキーム」を通じて、毎年有望な若手作曲家6名を選出して作品発表の機会を設け、偉大な作曲家の業績を特別に讃えていることで知られます。
シカゴ響創設100周年記念委嘱作として、1988年に作曲された交響曲第10番は、パヌフニクのほかの数多くの作品と同様に、独特の簡潔な表現が特徴的で、この場合にはフィボナッチ数列ですが、幾何学の影響を受けています。さらに、その人間性と激しくも奥深い音楽の才能とを伝えるため、パヌフニクが配分した、グループ化されたさまざまな楽器の組み合わせによって、極上のサウンド・クオリティを獲得しているのも、この交響曲の魅力。全曲は4つのセクション(ラルゴ-アレグロ・モデラート-プレスト-アダージョ)に分かれていますが単一楽章形式により切れ目なく演奏されます。不穏なブラスの咆哮で幕を開ける、この交響曲の最初の部分は、ある種の嘆願の性格を持つもの。続く瞑想的性格のセクションはクライマックスへと次第に高まりつつ、突如、打ち切られ、弱音の弦の振動のみが残ります。その後、祈願するようなセクションが現れ、消え入るように閉じられます。(キングインターナショナル)
愛し合う2人、フロルヴィッレとソフィーア。しかし彼らは結婚することができません。なぜならフロルヴィッレの父とソフィーアの後見人ガウデンツィオが犬猿の仲。反対されるに決まっているからです。しかしフロルヴィッレの父が死去したため「これはもしかしたら結婚できるかも」と2人は期待するのですが、ガウデンツィオはさっさとソフィーアの結婚相手を決めてしまいます。その相手がブルスキーノ氏の息子というわけです。しかし、ガウデンツィオはブルスキーノ氏の息子の顔を知りません。その上、実はフロルヴィッレの顔も知りません・・・。
1812年、20歳のロッシーニが作曲したこの『ブルスキーノ氏』は、当時彼が手を染めていた「オペラ・ファルサ(笑劇)」に属するもの。1幕というコンパクトな形式のなかにテンポ良く物語が詰め込まれていますが、この作品はなぜか、たった1回しか上演されずにそのままお蔵入り。自筆譜までが行方不明になってしまうという憂き目にあいます(その自筆譜は45年後にロッシーニの元に戻るのですが)。
さて、この2012年のペーザロでの上演は、物語の舞台を現代のテーマパークへと移し替えます。ポップコーン・スタンドやバルーンに囲まれた舞台の上で、カラフルでキッチュな衣装を着けた人々がユーモラスに動き回ります。登場するイヌまでもがユーモラスです。もちろん物語は複雑に絡み合い、ひと時でも目を離すと何が何だかわからなくなるのですが、音楽はひたすら軽妙で、ついつい聴き惚れてしまいます。1983年生まれの若手指揮者ルスティオーニの鮮烈な指揮も素晴らしいもの。素晴らしいひとときをお楽しみください。(OPUS ARTE)
収録情報】
1. ワーグナー:歌劇『リエンツィ』序曲
2. モーツァルト:歌劇『フィガロの結婚』より「もう飛ぶまいぞこの蝶々」
3. ボロディン:歌劇『イーゴリ公』より「眠りも安らぎもなく」
4. グノー:歌劇『ファウスト』より「眠ったふりをせず聞きたまえ」
5. プッチーニ:歌劇『トスカ』 より「歌に生き、愛に生き」
6. ヴェルディ:歌劇『アイーダ』より「父上よ」
7. ワーグナー:歌劇『ローエングリン』第1幕への前奏曲
8. ワーグナー:楽劇『神々の黄昏』よりブリュンヒルデの自己犠牲
巨匠レオポルド・ストコフスキーが振った1962年フィラデルフィアでのガラ・ナイトは、アメリカの素晴らしきバス・バリトン、ジョージ・ロンドンと、偉大なるワーグナー・ソプラノ、ビルギット・ニルソンを迎えたオペラ・アリア集。
オリジナルの放送で使われた各曲間のアナウンスやストコフスキーによるコメントなども収録し、『リエンツィ』序曲から始まり『神々の黄昏』の終曲で幕を閉じる、夢のような一夜を丸ごと楽しめます。(東京エムプラス)
ギルドからまた1962年にフィラデルフィア管弦楽団のコンサートに登場したストコフスキー指揮の模様がリリースされた。今回はオペラのガラ・コンサート。しかもステレオ収録で音楽はたいへん聴きやすい。マエストロのコメントはマイクがないのか、聴きとりにくい。ラジオ放送をそのままCDにしたのだろう。