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クナッパーツブッシュによる「フィデリオ」

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【演奏】
レオノーレ:セーナ・ユリナッチ(ソプラノ)、
フロレスタン:ジャン・ピアース(テノール)、
マルツェリーネ:マリア・シュターダー(ソプラノ)、
ヤキーノ:マレイ・ディッキー(テノール)、
ドン・ピツァロ:グスタフ・ナイトリンガー(バス)、
ロッコ:デジュー・エルンスター(バス)、
ドン・フェルナンド:フレデリック・ギュトリー(バス)、
囚人1:ゲオルグ・パスクダ(テノール)、
囚人2:パウル・ノイナー(バス)
バイエルン国立歌劇場合唱団、
バイエルン国立管弦楽団
ハンス・クナッパーツブッシュ(指揮)

【録音】
1961年12月 ミュンヘン、バヴァリア・スタジオ (セッション録音)

 ウェストミンスターに遺されたクナッパーツブッシュの録音がタワーレコード独自企画盤として全て揃った。吸収合併で紆余曲折したレーベルなので、入手が難しいことになったが、まずはこうして容易に手にできるようになったことを喜びたい。

 この指揮者がワーグナーとブルックナーが有名だが、そればかりをやっていた訳ではなかった。しかし、録音嫌いの偏屈な人だったので、よく録音に応じてくれたものだ。多分、ワーグナー以外のオペラのセッション録音の全曲盤としてはこれが唯一ではなかろうか。しかもステレオなのがうれしい。ゆったりとしたテンポで歌手は全て歌いきることができる指揮だったという。殊にジャン・ピアースはトスカニーニ盤にも登場していた人で当初は面食らったらしいが、十分に歌いきれたという感想を残しているという。


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