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フォルトナー: 歌劇「血の婚礼」

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母:ダリア・シェフター(Ms)
花嫁:バヌ・ベーケ(Sop)
レオナルド:トーマス・ラスケ(Br)
女中:ジョスリン・レフター(Ms)
レオナルドの妻:ミリアム・リッター(Ms)
レオナルドの義母:コルネリア・ベルガー(CA)
花婿:グレゴール・ヘンツェ(語り)
花婿の父:シュテファン・ウルリヒ(語り)
月:マルティン・コッホ(Ten)
死・物乞女・隣人:インゲボルク・ヴォルフほか
演出:クリスティアン・フォン・ゲッツ

【演奏】
ヒラリー・グリフィス(指揮) ヴッパータール交響楽団
ヴッパータール歌劇場合唱団

【収録】
2013年1月11日、3月17日/ヴッパータール歌劇場(ライヴ)
 
 フェデリコ・ガルシア・ロルカの戯曲「血の婚礼」を現代ドイツの作曲家ヴォルフガング・フォルトナー(1907-1987)が1956年にオペラ化したもの。初演はギュンター・ヴァント指揮でケルン市立歌劇場が行ったもの。
 
 フォルトナーという作曲家はフルトヴェングラーの指揮によるヴァイオリン協奏曲で知った作曲家。年代が新しい割にはなかなかいい状態の録音のない作曲家だった。あってもモノラルしかないという珍しい作曲家ではあった。この度、最新映像でいい音響で収録されたものが出てきたのは歓迎したい。
 
 題名からして、あまり愉快な内容ではない。婚礼の途中に元彼と逃げる花嫁や彼女を巡って二人の男が殺し合うのである。それが何故そうなるのか、かなり心理的なものに受けいるのだが、どうも自分の頭では理解しづらいものがある。母親の過去が影響しているようだが、悪魔が出たり、死神らしいものが出たりと必ずしもリアルな設定でないことが余計にこんがらがるのだ。
 
 ヴッパータール・オペラというのは初めて目にするが、今回はピットを使わずオーケストラは舞台奥の上部に置かれて、通常はアパートを描いた幕が遮断しているが、間奏曲の部分は幕が上がってオーケストラの演奏が見られるという変った仕掛けが面白かった。

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