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Channel: 趣味の部屋
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慶応義塾大学ワグネル・ソサイエティ・オーケストラ定演

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 かつて大学時代に在籍させてもらった団体。毎回、案内をもらうのだが、なかなか行けなかった。少し時間的な余裕ができたのと、演目が大いに興味のあるものだったので、行かせてもらった。

①チャイコフスキー:イタリア奇想曲
②大栗裕:大阪俗謡による幻想曲
③シェーンベルク:ブラームスのピアノ四重奏曲第1番による管弦楽曲
アンコール
ワーグナー:歌劇「ローエングリン」第3幕への前奏曲

 合わせものなし、全てオケによる演奏。①は現役の頃、ここでやったことがある曲。3連符の刻みは飛び出しが怖い曲。少しフライイングするパートがあったが、軽微なキズだった。ややバストロンボーンがバランス崩すところはあったが、聴いた場所に関係があるかもしれない。

②は吹奏楽ではかなり有名な曲だが、一般的にはマニアックな作品。朝比奈隆が1955年にベルリン・フィルに客演した折に名刺代わりに献呈し初演した作品。多分永年BPOが版権を有していてオリジナル演奏が不可能だったが、それが切れてあのNAXOSが大阪フィルを起用して録音している。作曲者は「大阪のバルトーク」と異名を取った人で大阪フィルのホルン奏者でもあった。縛りがあったので吹奏楽に編曲して、演奏してもらうようにして、むしろその方で有名になった。なかなかオリジナルの形で演奏の機会はなく、今回貴重な体験をさせてもらった。

③は40年前に新日本フィルの定演で初めて聴いた曲。チラシとは別の題名にしたのは、オリジナルの室内楽とは別物と思っているからだ。この曲はブラームスに寄り添うか、シェーンベルクに寄り添うかで印象が異なるユニークな作品だ。ブラームスの仮面が取れてシェーンベルクが顔を出すというのが面白い。40年前はまだ珍品扱いだった。新日本フィルの後、NHK交響楽団も演奏していた。その後申し合わせたように録音も増えた作品だ。今回学生諸君はよく健闘したと思う。

 最後は楽団名に因んだワーグナーの作品で締めくくった。

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