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ストコフスキー&フィラデルフィアoによるガラコンサート(1963)

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「ストコフスキー」の画像検索結果
①ヴェルディ:歌劇「運命の力」序曲
②ジョルダーノ:歌劇「アンドレア・シェニエ」より ある日、青空を眺めて
③ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 作品43
④プッチーニ:歌劇「トスカ」より 妙なる調べ
⑤R.シュトラウス:楽劇「サロメ」より 7つのヴェールの踊り
⑥ドニゼッティ:歌劇「ランメルモールのルチア」より 彼の優しい声が(狂乱の場)
⑦エネスコ:ルーマニア狂詩曲第1番イ長調 作品11-1
レオポルド・ストコフスキー指揮 フィラデルフィア管弦楽団
③スーザン・スター(Pf)②④フランコ・コレッリ(T)⑥ジョーン・サザーランド(S)
Academy of Music,Philadelphia  Jan.19,1963(Live)

>30年にも及ぶ録音期間に膨大なレパートリーを残したストコフスキー。しかしながら、ベートーヴェンの交響曲が全曲揃わないなど、意外な穴が存在します。特に顕著なのがオペラ録音。多くの聴衆に絶賛され、特に共演した歌手からの評価が高かったオペラ演奏にも関わらず、残されたオペラ録音が極めて少ないことは残念なことです。
 今回登場するのは、オペラ・レパートリーを含む1963年のガラ・コンサートの記録。人気絶頂であったサザーランドとコレッリが登場した夢のようなコンサートでした。プログラムは多岐に渡り、一見「寄せ集め」のようではありますが、そこにはストコフスキー自身の完璧なる計算があります。2大歌手を起用しながら、それぞれの演目の歌唱に支障が出ないように、デュエットはなし。作曲家からの信頼が厚かったラフマニノフを取り入れ、最後はオペラ作品と管弦楽作品のどちらの余韻も残しながらも最大の盛り上がりを演出するためにエネスコの作品が選ばれているあたりも、音楽もコンサート芸術も知り尽くしたストコフスキーならではと言えるでしょう。
(メーカー資料より)

 半年前に発注し、なかなか発売にならなかったアルバム。テスタメントからは既に2つほどこの旧来のコンビによるライヴ録音を出しているし、1960年のセッションをCBSからも出ている。しかし、こういうオペラ関連の曲は今回初めてだ。それも歌唱付のアリアは珍しい部類に入る。

 これはステレオ収録になっているが、割と聴衆によるノイズが入ってきている。また各演奏が終わると盛大な拍手もそのまま収録になっている。詰めかけたファンはかつてのコンビの復活を喜んでいるような感じだった。オーマンディ単独による時代は1960年くらいまではストコフスキーを招請しなかったようである。それを敢えてオーマンディはかつてのシェフを呼んだのだろうか、その裏話を私は知らない。この当時まだ戦前からの楽員も多くいたと思われる。

 さて、肝心の内容だが、ラフマニノフや歌唱の入るアリアは割とおとなしい指揮ぶりで違和感がないが、最初の「運命の力」序曲はテンポもユニークだし、手を入れて打楽器を叩かせている部分がある。そこら辺が好悪が分かつところかもしれない。7つのヴェールの踊りも歌舞伎の見栄を切ったようなテンポの変化があって驚く。本来のヌードダンスの色気はあまり感じなかった。私にはどちらかというと違和感を覚えるものであった。最後のエネスコは音楽に乗れて楽しめた。

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