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マゼール&フィルハーモニアのマーラー交響曲全集

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 シグナム・クラシックスというレーベルからマゼール&フィルハーモニア管弦楽団のマーラーの交響曲全集が出ている。全く知らないレコード会社だが、すっきりとした演奏で他の録音では聴こえないものが目立ったりしている。幾分遅めのテンポだ。ロリン・マゼールはマーラーの解釈について、フィルハーモニア管弦楽団のかつてのシェフであったオットー・クレンペラーから薫陶を受けたというから、そういうテンポも巨匠から伝えられたのかもしれない。ゆっくりだが十分歌わせているところが魅力なのだろう。マゼールはウィーン・フィルを振った録音があるし、CDにはなっていないがMP-3配信でニューヨーク・フィルともマーラーの交響曲全集を振っている。こちらはNYPのコンサートの実況。しかし、どちらも聴いてきない。したがって、このPOとの全集がマゼールのマーラーの初体験となる。未完の第10番や「大地の歌」が含まれていないのも特徴で、交響曲として完成されたものだけをという考えなのかもしれない。
 
 上述の2つ老舗オケもマーラー演奏は慣れているが、フィルハーモニアも結構クレンペラーを始めいろいろな指揮者との共演でマーラーは慣れているオケだ。その意味で安心して身を委ねられる。ライヴ録音ということだが、拍手なんかないし、演奏途中の客の気配は感じられない。
【収録情報】
マーラー:交響曲全集(第1番~第9番)

1. 交響曲第1番ニ長調『巨人』(録音時期:2011年4月12日)
2. 交響曲第2番ハ短調『復活』(録音時期:2011年4月17日)
3. 交響曲第3番ニ短調(録音時期:2011年5月8日)
4. 交響曲第4番ト長調(録音時期:2011年4月28日)
5. 交響曲第5番嬰ハ短調(録音時期:2011年5月5日)
6. 交響曲第6番イ短調『悲劇的』(録音時期:2011年4月19日)
7. 交響曲第7番ホ短調『夜の歌』(録音時期:2011年5月26日)
8. 交響曲第8番変ホ長調『千人の交響曲』(録音時期:2011年10月9日)
9. 交響曲第9番ニ長調(録音時期:2011年10月1日)

 サリー・マシューズ(ソプラノ:2,8)
 ミシェル・デ・ヤング(メゾ・ソプラノ:2)
 サラ・コノリー(メゾ・ソプラノ:3,8)
 サラ・フォックス(ソプラノ:4)
 アイリッシュ・タイナン(ソプラノ:8)
 サラ・タイナン(ソプラノ:8)
 アン=マリーオーウェンス(メゾ・ソプラノ:8)
 シュテファン・フィンケ(テノール:8)
 マーク・ストーン(バリトン:8)
 スティーヴン・ガッド(バリトン:8)
 BBC交響合唱団(2,8)
 フィルハーモニア・ヴォイセズ(3,8)
 ティフィン少年合唱団(3)
 フィルハーモニア合唱団(8)
 イートン・カレッジ・チャペル少年合唱団(8)

 フィルハーモニア管弦楽団
 ロリン・マゼール(指揮)

 録音場所:ロンドン、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
 録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)
 
>当初は3曲ずつ分けて発売されていた。しかし、待っていたら9曲まとまって出た。たいへん現実的ながら9曲がまとまった全集の方が安く手に入るのである。また収納もかなりの節約になる。しかし、いったいマーラーの交響曲全集はいくつあるのだろう。もうこの辺りで打ち留にしないとけいないなと思っている。
 
 

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