①ライネッケ：フルート協奏曲ニ長調作品283
②ブゾーニ：フルートと管弦楽のためのディヴェルティメント
③ニールセン：フルート協奏曲
オーレル・ニコレ（フルート）
クルト・マズア指揮 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
オーレル・ニコレによる珍しいフルート協奏曲集が目に留まったので、聴いてみることにした。録音は1984年頃とある。したがって、まだ東西のドイツが統一される前のライプツィヒに乗り込んでの録音ということになる。メインはライネッケの作品であろう。ライプツィヒと所縁のある作曲家でもあるし、ゲヴァントハウスの楽長も歴任していた縁もあるからだ。
ライネッケはピアノの小品でその名を知っていたが、各種協奏曲や交響曲まであると知って少しずつ聴くにしていた。ハープ協奏曲が比較的録音が出ていたが、フルート協奏曲は初めてだ。1824年生まれというからフランクやスメタナなんかとは同世代。しかも1910年まで存命で、死の直前まで作曲していたらしく、作品数は多い。しかし、かなり保守的な作風でメンデルスゾーンとブラームスをたして２で割ったような音楽と云えば、作風が何となく言葉で表現できる。当然、特徴に乏しいので埋もれてしまう作品が殆どという現状は致し方ないのかもしれない。ちょうど弟子筋にレーガーなんかもいて、同じような軌跡を辿っているのは何とも皮肉な感じがする。他に指揮者で有名なワインガルトナーも教え子だったそうだ。今、交響曲なんかの録音もみつけたので、聴けるようになっている。