【収録情報】
コープランド
コープランド
①バレエ音楽『聞け! 汝ら!』
②バレエ音楽『アパラチアの春』
レナード・スラトキン指揮 デトロイト交響楽団
録音時期:2013年12月4-7日、2014年5月14-18日(アパラチアの春)
録音場所:デトロイト、オーケストラ・ホール
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
録音場所:デトロイト、オーケストラ・ホール
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
>コープランドの珍しいバレエ『聞け! 汝ら!』。この作品は、才能ある女性ダンサー、ルース・ページ[1899-1991]のために書かれました。ルース・ページは1925年にアメリカ人ダンサーとして初めてディアギレフのバレエ・リュスで踊り、コープランドを含めた当時のアメリカの作曲家たちは、彼女のために競って曲を書くなど、20世紀アメリカのバレエ・ダンスの発展に寄与した人です。『聞け! 汝ら!』は地元のナイトクラブで発生した殺人事件を裁く法廷を舞台とした奇妙なお話で、目撃者はホステス、ウェイター、その時店にいた新婚夫婦。各々の食い違う証言から犯人を導き出すまでがバレエで描かれていきます。
同時収録の『アパラチアの春』はコープランドの最も有名な作品の一つ。1800年代のペンシルベニア州で、アメリカ開拓民達が新しいファームハウスを建てた後の春の祝典を描写したバレエで、タイトルはストーリーに直接の関係がないことでも知られているユニークな作品でもあります。(輸入元情報)
同時収録の『アパラチアの春』はコープランドの最も有名な作品の一つ。1800年代のペンシルベニア州で、アメリカ開拓民達が新しいファームハウスを建てた後の春の祝典を描写したバレエで、タイトルはストーリーに直接の関係がないことでも知られているユニークな作品でもあります。(輸入元情報)
アメリカの作曲家の中でもコープランドは結構聴いてきたつもりだが、ここへ来て未知の作品に遭遇した。「聞け!汝ら!」がそれである。発売元のコメントにもある通り、ルース・ページのために書かれたバレエ音楽。中の解説によると初演は大成功までいかずも好評をもってむかえられたという。コープランドも演奏会用に組曲も作った。しかし、何故か組曲もバレエ音楽そのものも撤回してしまい、出版されてないようである。一方、ページの振り付けもオリジナルは失われたようだ。後年、昔を思い出して再演したようだが、これは失敗だったという。おまけにこれがいい演目か疑わしくなったとまで云っていたらしい。したがって、埋もれた作品になったようだ。
編成はフル編成のオーケストラのために書かれていて、ジャズの要素をかなり含んだ如何にもアメリカ音楽らしいもので、裁判劇なのに楽しい音楽になっている。コープランドの作風はバーンスタインの作風に近いものを感じるのだが、それだけ影響を大きく与えていたということになるのではないか。生前、二人は親友だったようである。もう一つは組曲として聴かれることが多いが、ここでは本来の姿で演奏されていて、40分弱の作品。発売は廉価盤レーベルのNAXOS。ありがたいアルバムである。