①ゴメス:歌劇『グァラニー族』序曲
②ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第2番
③ヒナステラ:協奏的変奏曲 op.23
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
エンリケ・アントニオ・ディエメッケ(指揮)
②ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第2番
③ヒナステラ:協奏的変奏曲 op.23
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
エンリケ・アントニオ・ディエメッケ(指揮)
ロンドンのロイヤル・フィルの自主制作盤シリーズの一つ。某通販で格安で出ていたので、珍しいものを数点購入してみた。その中の1枚である。このシリーズはディーリアスやヴォーン=ウィリアムズなどのイギリスものになかなかいいものがあったが、今回少し範囲が広がった感じだが、ブラジルなど南米の作品を集めた作品集というのはバーンスタインとNYPなど数点があるだけでなかなかないものである。今回以前から知っていたのは②のみで他は未知の作品であった。
ゴメスという人のオペラの序曲だが、どうもテイストとしてはイタリア・オペラに近いものがあった。同じラテンの気質がなせることなのかもしれない。作曲家の名前も初めて知る。③は作曲家の名は知っているが、作品自体は初めて聴く。楽器及びセクションがそれぞれの変奏の主役になるので協奏的となっただろうか。ブリテンの青少年のための管弦楽入門のように楽器紹介にちょうどいい感じである。②は最後の小さい汽車(軽便鉄道)の描写が殊に有名な作品。9曲中一番カラフルな作品だ。指揮者はメキシコの人でお国柄を出すことに努めているが、相手はイギリスの名門。腕前は確実だが、もう少しはじけても良かったという印象だ。名称通り上品な団体である。