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グラナドス:管弦楽作品集 第3集

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【曲目】
1-4.抒情詩曲「リリアーナ」(P.カザルス編)(1911/1921)
5-8.オリエンタル組曲(アラブ組曲)(1888-1889)
9-11.エリセンダ(1912)(ダグラス・リーバによるクリティカル・エディション)
※1-8…世界初録音

【演奏】
ダニ・エスパーサ(ピアノ)…9-11
バルセロナ交響楽団/パブロ・ゴンザレス(指揮)

【録音】
2013年9月16-19日…1-4, 2014年5月6-9日…5-8, 2013年7月9-13日…9-11 スペイン バルセロナ,アウディトリ・ホール

>グラナドス(1867-1916)の管弦楽作品集の完結編。ここに収録された3つの作品からは、彼の作風がある時期に「オリエンタリズム」から「モダニズム」へと変化したことがはっきり感じられます。「リリアーナ」は1911年に初演されたカタロニア語の台本を伴う音楽劇で、魅惑の森に住む魔法の存在を扱ったロマンティックな作品です。まるでリヒャルト・シュトラウス風の華麗な響きがふんだんに用いられていますが、残念なことに初演後、すぐに人々の記憶から消え去ってしまいました。わずかに残った断片をグラナドスの友人でもあったパブロ・カザルスが編曲し、4つの曲からなる組曲に仕上げています。「オリエンタル組曲」はグラナドスの初期の作品で、こちらは中東/北アフリカ由来のメロディが印象的な異国情緒たっぷりの音楽です。「エリセンダ」は「リリアーナ」と同じく、アペレス・メストレの詩に基づく劇音楽で、本来は4曲からなる組曲でしたが、最後の1曲「リフレイン」は紛失。残されたスコアも様々な編成に移し変えられるなど、定着の難しい作品です。今回の録音はピアノと室内オーケストラで演奏できる版を用い、ピアノが全体の背景を説明しながら、各々の楽器が語っていくという方法を取っています。牧歌的で美しい夢みるような世界が現れます。
ナクソス・ジャパン

 スペインの作品だからフラメンコのような情熱的な音楽と思ったら、しっとりと落ち着いた雰囲気の作品ばかりだった。やはりカタロニアはスペインと違う風土と気質があるのかもしれない。最初の抒情組曲は断片を友人のパブロ・カザルスが編集して完成させたものらしい。

 オリエンタリズムというのも地理的にアフリカに近く、イスラム文化にも近いということもあるのかもしれない。全ての楽器が盛大になることは稀で、全て室内楽的な要素もある。異国情緒満載だが、心を落ち着けてくれる音楽だと思った。

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