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セミョン・ビシュコフの芸術その2

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【収録情報】


Disc8
チャイコフスキー『悲愴』、『くるみ割り人形』組曲


● チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調 Op.74『悲愴』
● チャイコフスキー:『くるみ割り人形』組曲

ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(悲愴)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(くるみ割り人形)
セミョン・ビシュコフ(指揮)


Recording: Amsterdam, 1/1987 (Op. 74); Berlin, 5/1986 (Op. 71a)
(P) 1987 Universal International Music BV

Disc9
● チャイコフスキー:弦楽セレナード ハ長調 Op.48
● ヴォルフ:イタリア風セレナード
● エルガー:序奏とアレグロ Op.47
● バーバー:弦楽のためのアダージョ Op.11

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
セミョン・ビシュコフ(指揮)

Recording: Jesus-Christus-Kirche, Berlin, 10/19911
Artist and repertoire production: Anna Barry
Recording producer: Hein Dekker
Balance engineers: Hein Dekker, Ko Witteveen
Recording engineer: Roger de Schot
Tape editor: Tjeerd Veeger
(P) 1993 Universal International Music BV

Disc10
● ラヴェル:スペイン狂詩曲
● ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
● ラヴェル:『ダフニスとクロエ』第2組曲
● ラヴェル:ラ・ヴァルス
● ラヴェル:ボレロ

パリ管弦楽団
セミョン・ビシュコフ(指揮)

Recording: Salle Pleyel, Paris, 7/1992
Artist and repertoire production: Anna Barry
Recording producer, balance engineer: Hein Dekker
Recording engineers: Jan Wesselink, Roger de Schot, Thijs Hoekstra, Frans van Dongen
Tape editor: Thijs Hoekstra
(P) 1993 Universal International Music BV(P) 1993 Universal International Music BV

Disc12
R.シュトラウス:『ツァラトゥストラ』『ドン・ファン』


約37分かけてじっくり仕上げた『ツァラトゥストラ』は、起伏の大きな劇的な演奏。組み合わせの『ドン・ファン』も約18分というタイムで濃厚な情感を聴かせています。

● R.シュトラウス:交響詩『ツァラトゥストラはかく語りき』 Op.30
● R.シュトラウス:交響詩『ドン・ファン』 Op.20

フィルハーモニア管弦楽団(Op.30)
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(Op.20)
セミョン・ビシュコフ(指揮)

Recording: London, 9/1989 (Op. 30); Amsterdam, 6/1988 (Op. 20)
Artist and repertoire production: Anna Barry
Recording producer, balance engineer: Volker Straus
Recording engineers: Cees Heijkoop, Willem van Leeuwem, Erwin de Ceuster
Tape editors: Ursula Singer, Volker Straus
(P) 1990 Universal International Music BVP) 1997 Universal International Music BV

Disc20
デュティユー:メタボール、ほか


ときに現代のドビュッシーとも言われるアンリ・デュティユー[1916- ]の作風は、ドビュッシーや、ラヴェル、オネゲルなど、フランス近代の流れを汲む精妙な美しさと迫力を兼ね備えたもので、無調など現代風味の技法も適度に加味しながら、独自の世界を築き上げています。交響曲第2番は、ボストン交響楽団からの委嘱作で、大小2群のオケを使うことから『ル・ドゥーブル』という名前が付けられています。作風はいかにもデュティユーらしい響きの美しさで聴かせるもので、現代の印象主義ともいうべき、その音の変遷の美しさには独特の魅力が備わっています。『メタボール』は、クリーヴランド管弦楽団からの委嘱作で、現代化された印象主義的なスタイルによる変奏曲となっています。『音色、空間、運動』は、ゴッホの絵にインスパイアされて書かれたもので、ヴァイオリンとヴィオラを抜いた変則的な4管編成の大オーケストラで演奏されます。

● デュティユー:交響曲第2番『ル・ドゥブル』
● デュティユー:音色、空間、運動(星降る夜)
● デュティユー:メタボール

パリ管弦楽団
セミョン・ビシュコフ(指揮)

Recording: Salle Pleyel, Paris, 7/1992
Artist and repertoire production: Anna Barry
Recording producer, balance engineer: Hein Dekker
Recording engineers: Frans van Dongen, Thijs Hoekstra, Jan Wesseling
Tape editor: Thijs Hoekstra
(P) 1994 Universal International Music BV

Disc21
ベリオ:シンフォニア、ほか


有名な『シンフォニア』は、マーラーの『復活』や、バッハ、ベートーヴェン、ドビュッシー、ラヴェル、ストラヴィンスキー、R.シュトラウス、ベルク、ヒンデミット、シェーンベルクといった作曲家の作品のコラージュ的引用や、マーチン・ルーサー・キング牧師の名前を用いた祈りの音楽などが印象深い作品。
ベリオは1925年、イタリア、インペリア県オネーリャの音楽家の家庭に誕生。祖父と父はともにオルガン奏者で作曲家であり、音楽の手ほどきも最初は彼らから受けています。 12歳のとき、ロマン・ロランの『ジャン・クリストフ』にインスパイアされたピアノ曲を書いたといわれるベリオですが、パルチザンとして活動していた19歳のとき、銃の暴発事故で右手を負傷し、ピアニストへの道を断念。
そのため本格的に作曲家を志すようになり、第二次世界大戦後、ミラノのヴェルディ音楽院でゲディーニに作曲を、ジュリーニに指揮を師事。その後、アメリカに渡り、タングルウッドでイタリア出身の作曲家ダラピッコラに12音技法を学んでいます。
1955年、友人の作曲家ブルーノ・マデルナとともにミラノに電子音楽スタジオを設立。最初は電子音楽の作曲家として認められ、1974年から80年にはブーレーズが設立したIRCAMの電子音響部門の責任者を務めてもいました。

● ベリオ:カンティクム・ノヴィッシミ・テスタメンティ2~8人の声、4つのクラリネットとサクソフォン・クァルテットのための

ロンドン・シンフォニエッタ・ヴォイセス
ラシェル・サクソフォン・クァルテット
クロード・シャルル(クラリネット)
クロード・デスルモン(クラリネット)
フィリップ=オリヴァー・デヴォー(クラリネット)
パスカル・モラゲス(クラリネット)
テリー・エドワーズ(指揮)

● ベリオ:シンフォニア~8人の声とオーケストラのための

エレクトリック・フェニックス
パリ管弦楽団
セミョン・ビシュコフ(指揮)

Recording: Salle Pleyel, Paris, 5/1994
Artist and repertoire production: Hermine Sterrings
Recording producer: Hein Dekker
Balance engineer: Erdo Groot, Jan Wesselink
Recording engineer: Jan Wesselink, Frans van Dongen, Thijs Hoekstra
Tape editor: Thijs Hoekstra
(P) 1996 Universal International Music BV

 ビシュコフBOXの第2段としては、後期ロマン派と20世紀の前衛作品である。必ずしも順番通りに聴かないのがクセになっている。どちらかというと苦手なものから手をつける傾向にある。この中で厄介に思ったのはベリオの作品。しかし、シンフォニアはパロディになっていてマーラーの第2番の第3楽章をベースにラヴェルのラ・ヴァルスといったものが錯綜する。元の曲を知っていると思わずニンマリしてくる。そういえばこれは「題名のない音楽会」で紹介されていた。

 よく知られた作品は割とオーソドックスなアプローチをする指揮者のようだが、それが物足らなさを覚えることもある。妙におとなしいのである。「悲愴」などもちっとも悲しくなく何か淡々とやっている風に自分には聴こえた。


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