【演奏】
ペーター・マッティ(ドン・ジョヴァンニ)
アンナ・ネトレプコ(ドンナ・アンナ)
ブリン・ターフェル(レポレッロ)
バルバラ・フリットリ(ドンナ・エルヴィラ)
ジュゼッペ・フィリアノーティ(ドン・オッターヴィオ)
アンナ・プロハスカ(ツェルリーナ)
シュテファン・コツァン(マゼット)
ヨン・クワンチュル(騎士長)
ダニエル・バレンボイム(指揮)
ミラノ・スカラ座管弦楽団&合唱団
演出&照明:ロバート・カーセン
【収録】
2011年12月7日、ミラノ・スカラ座でのライヴ
ペーター・マッティ(ドン・ジョヴァンニ)
アンナ・ネトレプコ(ドンナ・アンナ)
ブリン・ターフェル(レポレッロ)
バルバラ・フリットリ(ドンナ・エルヴィラ)
ジュゼッペ・フィリアノーティ(ドン・オッターヴィオ)
アンナ・プロハスカ(ツェルリーナ)
シュテファン・コツァン(マゼット)
ヨン・クワンチュル(騎士長)
ダニエル・バレンボイム(指揮)
ミラノ・スカラ座管弦楽団&合唱団
演出&照明:ロバート・カーセン
【収録】
2011年12月7日、ミラノ・スカラ座でのライヴ
>ムーティに替わって音楽総監督に就任したバレンボイムのスカラ座開幕公演
バレンボイムがスカラ座の音楽監督に就任して初の開幕公演ということで、上演に先立ち全員が起立の上イタリア国歌が奏されるという、開幕前から祝祭的な気分が盛り上がった「ドン・ジョヴァンニ」。この作品を完全に掌握しているバレンボイムらしく、全く弛緩することのない引き締まった演奏を聴かせてくれます。注目の歌手を総動員したこの上演は、序曲が始まるやいなや、すぐに心をかき乱すものです。タイトル・ロールのマッティはスタイリッシュな外観はそのままに、声に深みを加えた理想的な悪役を演じ、ターフェルは相変わらずの芸達者。エルヴィラを歌うフリットリのしっとりした声と表現力もいつもの通りの素晴らしさ。そして、何より多くの人が注目しているネトレプコのドンナ・アンナは貫録たっぷりの歌声!冒頭の絡みのシーンでも女の飽くなき業を感じさせるのはさすがです。キュートなプロハスカのツェルリーナも見どころの一つ。カーセンの演出は極めてシンプルなもので、装置も簡素であり、物語の理解を邪魔することは全くありません。斬新な地獄落ちの場面も「こういうやり方もあるのか」と納得です。また、時にはヌードも登場するなど、この物語が愛欲と復讐、死をテーマにしていることを改めて認識させてくれることでしょう。
ユニバーサル・ミュージック/IMS
バレンボイムがスカラ座の音楽監督に就任して初の開幕公演ということで、上演に先立ち全員が起立の上イタリア国歌が奏されるという、開幕前から祝祭的な気分が盛り上がった「ドン・ジョヴァンニ」。この作品を完全に掌握しているバレンボイムらしく、全く弛緩することのない引き締まった演奏を聴かせてくれます。注目の歌手を総動員したこの上演は、序曲が始まるやいなや、すぐに心をかき乱すものです。タイトル・ロールのマッティはスタイリッシュな外観はそのままに、声に深みを加えた理想的な悪役を演じ、ターフェルは相変わらずの芸達者。エルヴィラを歌うフリットリのしっとりした声と表現力もいつもの通りの素晴らしさ。そして、何より多くの人が注目しているネトレプコのドンナ・アンナは貫録たっぷりの歌声!冒頭の絡みのシーンでも女の飽くなき業を感じさせるのはさすがです。キュートなプロハスカのツェルリーナも見どころの一つ。カーセンの演出は極めてシンプルなもので、装置も簡素であり、物語の理解を邪魔することは全くありません。斬新な地獄落ちの場面も「こういうやり方もあるのか」と納得です。また、時にはヌードも登場するなど、この物語が愛欲と復讐、死をテーマにしていることを改めて認識させてくれることでしょう。
ユニバーサル・ミュージック/IMS
話は「ドン・ファン」で女性遍歴の末に地獄に落ちるというものだが、衣装が現代風になっているので、前近代的な話にどこか合わない感じがする。こういう現代化はヨーロッパでは主流で伝統的な演出には飽きたということなのだろうと思う。しかし、台詞の内容と矛盾が生じてしまうのも事実で、せっかくそこまでするならハイテクを使ったらいいじゃないと突っ込みたくなる。こちらが頭が固いのかもしれないが、今度は台詞改訂しないといけなくなる。オペラだから節回しに影響が出る。結局こういう行為は作品に対する冒涜に映ってしまう。また反動が来るのかもしれない。ムーティが指揮した公演映像も持っているが、こちらは普通の時代に沿った装置や衣装だった。