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マーラー: 「子供の不思議な角笛」、交響曲第5番

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マーラー:
「子供の不思議な角笛」より
【ラインの伝説 / 美しくトランペットが鳴り響く所 / この世の生活 / 原光 /
魚に説教するパドバの聖アントニオ / 起床合図 / 少年鼓笛兵】
交響曲第5番
アンドリス・ネルソンス(指揮) ルツェルン祝祭管弦楽団
マティアス・ゲルネ(バリトン)
収録:2015年8月19&20日ルツェルン、文化会議センター(ライヴ)

>★2015年夏のルツェルン音楽祭における、アンドリス・ネルソンスとルツェルン祝祭管によるマーラー。「子供の不思議な角笛」は、ルートヴィヒ・アヒム・フォン・アルニムとクレメンス・ブレンターノが収集したドイツの民衆歌謡で、マーラーはこの歌詞に基づいた歌曲を多く作曲しており、これらは歌曲集「若き日の歌」、「子供の魔法の角笛」、「最後の7つの歌」にそれぞれ収められています。バリトン・ソロを担当するのは、マティアス・ゲルネ。ゲルネ自身、コンサートや録音で幾度となく取り上げた作品であり、優しく繊細な声、音楽に寄り添った丁寧な歌唱は、聴く者の心を打ちます。ネルソンスもゲルネの語り口をすくい上げるようにサポートし、<魚に説教するパドバの聖アントニオ>などユーモラスな曲調の作品ではコミカルさに溢れ、宗教的な敬虔さを感じさせる<原光>では、ゲルネの歌を昇華させるような響きを生み出しています。
★交響曲第5番は、2004年にクラウディオ・アバドが、当時「空前のスーパー・オケ」と称された豪華メンバーが揃ったルツェルン祝祭管と高水準の演奏を披露したとが記憶に残っていますが、ネルソンスも創立者アバド亡き後のオケを力強く先導しています。交響曲第5番が1904年にケルンで初演された当時、「これは誰にも理解できない、呪われた作品だ」と言われるほどでしたが、現代ではマーラーの作品の中でも頻繁に演奏され、第4楽章のアダージェットは、映画《ベニスに死す》に使われ世界的に知られています。ネルソンスは、強い推進力で音楽を引っ張り、特に第3楽章では圧巻の統率力を発揮、そして重要な“コルノ・オブリガード” の部分は、ローマ聖チェチーリア国立交響楽団のホルン奏者アレッシオ・アレグリーニの独奏が見事な独奏を聴かせます。
(発売元コメント)

 この指揮者は今ボストン交響楽団と共演しているショスタコーヴィチを聴き初めている。どこの出身かと調べてみたらラトビアの出身。俗にいうバルト3国の産でヤルヴィ親子やヤンソンスなどと通じるものがあるようである。1978年生まれだから、まだ若手の部類かもしれない。

 マーラーはショスタコーヴィチとこれまた相通じるものがあって、こうしたシニカルな音楽を得意とするのかなと思った。交響曲第5番も積極的な指揮ぶりは好感が持てるし、前プロの歌曲もなかなかいい。ゲルネの歌唱も大きいだろうが、バリトンで「原光」が聴けるのは稀有な例かもしれない。そう交響曲第2番の第4楽章そのもので本来はコントラルトで歌われる。また最後の「少年鼓手」もその暗い音楽で、ヴァイオリンやヴィオラそれにフルート、トランペットは沈黙するという変則な編成でも、音楽がくすまないのは目を瞠る。映像であまりこうした演奏会の映像を観ないのだが、オーボエやクラリネットのベルアップするところなどは実際に楽譜に指示があるのだろう。マーラーの拘りが見て取れるので面白い。

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