(収録内容)
トーマス・アレン(Br:ペーター)
エリザベス・コネル(MS:ゲルトルート)
アンゲリカ・キルシュラーガー(MS:ヘンゼル)
ディアナ・ダムラウ(S:グレーテル)
アニア・シリア(S:魔女)
プメザ・マトシキザ(S:眠りの精)
アニータ・ワトソン(S:朝霧の精)
サー・コリン・デイヴィス指揮 コヴェントガーデン王立歌劇場管弦楽団 ティフィン少年聖歌隊・児童合唱団
演出:モーシェ・レイザー、パトリス・コリエ
装置:クリスチャン・フヌイヤ
衣裳:アゴスティーノ・カヴァルカ
照明:クリストフ・フォレイ
2008年12月12,16日 コヴェントガーデン王立歌劇場、ロンドン(ライヴ)
欧米の歌劇場ではこの作品やバレエ「くるみ割り人形」がクリスマス時期の公演でよくかかるという。そして、子供たちのオペラ入門としてはもってこいの作品にもなっている。話は誰でも知っているグリム童話である。
この公演は扮装や小道具などがやや現代化されているものの、あまり邪魔にはなっていない。ただ現実的な貧困などを強調しようという意図があるようで、童話に隠れた残酷さを表現しようとしたという。だが、そこまでする必要があるのか。メルヘンの中にもそういうこと暗示する程度で良いではないかと思うのだが、どうだろうか。
演奏は極めてオーソドックスで先ごろ亡くなったサー・コリン・デイヴィスらしい堅実な音楽運びである。アニア・シリアは熱演すぎたのか、カーテンコールでブーイングを受けているのは少々気の毒だった。