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20世紀初頭の大物3者の秘曲 ティーレマン&SKD

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【収録情報】
1. ブゾーニ:交響的夜曲 Op.43
2. プフィッツナー:ピアノ協奏曲変ホ長調 Op.31    ツィモン・バルト(ピアノ)
3. レーガー:ロマンティック組曲 Op.125
クリスチャン・ティーレマン指揮 ドレスデン国立管弦楽団
録音時期:2011年6月、9月
録音場所:ドレスデン、ゼンパーオーパー
録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)

  ライヴ録音だが、一夜のコンサートを収録したのではなく、マニアックな作品を集めてアルバムにしたもの。ブゾーニとプフィッツナーは同じコンサートで演奏されたようだ。いずれも19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍した作曲家の作品だが、いずれも前衛的はなく後期ロマン派の要素を色濃く残した作風なのが共通かもしれない。また生前は割と知られた存在だったが、死後は忘れられたのも共通していると言えるかもしれない。

 ブゾーニはドイツとイタリアの混血だったかと思う。むしろピアノの大家と云った方が良いし、様々な門下生が華々しく活躍しているので教育者としても一流であったようだ。作品となると、聴いているほうだが未だに特徴を掴み切れていないのである。このアルバムでも聴いたのだが、印象に残ってない。

 次のプフッツナーは思想的にも保守反動的な国粋主義者としても知られている。音楽も洗練されているとは言えず、古色蒼然としている作品もある。このピアノ協奏曲はその要素が割と薄いのだが、少し冗長な感じもする。

 最後のレーガーは変奏曲の大家。重厚な感じはするが、やはり退屈する音楽のように感じる。この人は交響曲とオペラ以外は何でも書いた人のようだ。肥満で暴飲暴食と煙草の吸いすぎが祟って急死してしまった。ニキシュやブッシュ兄弟など結構信奉者がいたにも拘わらず、死後はほぼ忘却の彼方に消えてしまった作曲家だが、やはり聴衆に受け入れにくい要素があったのだろう。

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