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ベルク:歌劇『ヴォツェック』全曲 クラウディオ・アバド

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収録情報】
● ベルク:歌劇『ヴォツェック』全曲

 ヴォツエック/フランツ・グルントヘーバー(バリトン)
 マリー/ヒルデガルト・ベーレンス(ソプラノ)
 鼓手長/ワルター・ラファイナー(テノール)
 アンドレス/フィリップ・ラングリッジ(テノール)
 大尉/ハインツ・ツェドニク(テノール)
 医師/オーゲ・ハウグランド(バス)、他
 ウィーン国立歌劇場管弦楽団&合唱団
 クラウディオ・アバド(指揮)

 演出:アドルフ・ドレーゼン
 装置・衣装:ヘルベルト・カップルミュラー

 収録時期:1987年
 収録場所:ウィーン国立歌劇場(ライヴ)

  これはかつてLDでリリースされたものかと思う。当時は10,000円以上もしたので、手をだしかねたものだった。そしていつのまにか廃盤になり、DVDにもなかなかならなkったが、幸い廉価なBDが出ていたので手にしたもの。ただし、日本語字幕はない。30年近くも前の映像なので映像自体の劣化はいたしかたないだろう。

 さて、直前に鑑賞したベルリン・フィルとのラスト・コンサートでのアバドとは異なり54歳のアバドで若々しい。ウィーン国立歌劇場で活躍した頃なので張り切っている姿が見える。ベルクの難しいスコアを破綻なく演奏するオーケストラも流石だ。VPOの母体だけはある。マリーに扮したベーレンスも素晴らしい。この人も今は亡い。日本で亡くなったのを思い出した。話自体は、倒錯的で愉快な内容ではない。よほど気を引き締めないと鑑賞できない作品だが、こうしたいい演奏で鑑賞したいものだ。

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