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マスカーニ:カヴァレリア・ルスティカーナ、レオンカヴァッロ:道化師 ティーレマン&シュターツカペレ・ドレスデン、カウフマン

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収録情報】
● マスカーニ:歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』全曲

ヨナス・カウフマン(トゥリッドゥ)
リュドミラ・モナスティルスカ(サントゥッツァ)
ステファニア・トツィスカ(ルチア)
アンブロージョ・マエストリ(アルフィオ)
アンナリーザ・ストロッパ(ローラ)

● レオンカヴァッロ:歌劇『道化師』全曲

ヨナス・カウフマン(カニオ)
マリア・アグレスタ(ネッダ)
ディミトリ・プラタニアス(トニオ)
タンセル・アクセイベク(ベッペ)
アレッシオ・アルドゥーニ(シルヴィオ)

ドレスデン国立歌劇場管弦楽団・合唱団
クリスティアーン・ティーレマン(指揮)

演出:フィリップ・シュテルツェル
映像監督:ブライアン・ラージ

収録時期:2015年3月
収録場所:ザルツブルク祝祭大劇場(ライヴ)

 この二つオペラは同時に上演されることが多いが、2015年ザルツブルク音楽祭でも例外ではなかったようだ。ただし、目を惹いたのは歌手陣ではなく指揮者とオーケストラだ。ティーレマンとドレスデンのアンサンブルがどんなイタリア・オペラを聴かせてくるのだろうという興味だ。ドイツの歌劇やブルックナーなどはイメージが結びつくが、こうした演目は年末年始のガラ・コンサートでオペラの一部を演奏されることはわかるが、ドイツの住人ならぬ身にとっては珍しく思える。しかもオーストリアへ遠征しての上演だ。本拠地ではイタリアものやフランスものそれにロシアものはやっているのかもしれないが、やはりピンとこない。

 予想通りやや重たい響きではある。イメージとしてはもっと軽くてもいいかなと思うが、そこが彼らのスタイルなのだろう。このアルバムの狙いヨナス・カウフマンではある。彼は両方の作品に登場するという活躍ぶり。後のカニオはどうしてもデル・モナコのイメージがあって、線は細くみえてしまう。トゥリドゥの方は良かった。舞台は本来の時代から現代に近い設定。30年代のイタリアといったところか。幕で情景を仕切ったり一部スクリーンにしてアングルを違えて見せるといった工夫があった。ただ、序曲や間奏曲にもパントマイムをやらせるのが流行りのようで、これは自分としてはどうかと思っている。映像監督がブライアン・ラージでアップ多用で舞台演出の味わいを減殺しているのは残念だった。

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