(曲目)
①ベルリーニ:歌劇「ノルマ」第1幕より
マリア・カラス(S:ノルマ)、ジャック・マルス(B:オロヴェーゾ)
②ヴェルディ:歌劇「トロヴァトーレ」第4幕より
マリア・カラス(S:レオノーラ)、アルベール・ランス(T:マンリーコ)
③ロッシーニ:歌劇「セヴィリャの理髪師」より 今の歌声は
④プッチーニ:歌劇「トスカ」第2幕
マリア・カラス(S:トスカ)、アルベール・ランス(T:ガヴァラドッシ)、ティト・ゴッピ(Br:スカルピア)、ルイ・リアラン(T:スポレッタ)、ジャン=ポール・ウルトー(B:シャルローネ)
ジョルジュ・セバスチャン指揮 パリ・オペラ座管弦楽団・合唱団
1958.12.19 国立歌劇場、パリ(ライヴ)
これはもう一つ残りのパリ公演の映像。1958年のテレビ映像なので、何とも画質は心もとないが、音声は修復されて擬似ステレオの加工がなされていて、改善されているようだ。こちらは前半は演奏会形式で後半メインの「トスカ」だけは衣裳をつけて本格的な上演形式で公演している。これはロンドンと同じ。オーケストラは最初からピットに入っている。曲の始めにフランス語の解説が入る。
字幕は英語しか頼るものはないが、今回ハンブルクと同様に日本語の解説書がついている。これがパリ・デビューというのは少々意外ではある。既にイタリアではかなりの実績を積んでいるのに何故かと思ってしまう。もうここの頃になるとやや盛りを過ぎた頃ではないかと思うとやや残念。また、完全なオペラ公演の映像がないのも惜しまれる。音だけでなく映像を見ると、役になりきっているというセラフィンの言葉がやや理解できる。やはりこうしたオペラというものは音だけでなく視覚的なアプローチは重要な要素だと思う。