【曲目】
ワーグナー:歌劇「タンホイザー」
【演奏】
ルネ・パーぺ(テューリンゲン領主ヘルマン:バス)
ペーター・ザイフェルト(タンホイザー:テノール)
ペーテル・マッティ(ヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハ:バリトン)
マリーナ・プルデンスカヤ(ヴェーヌス:メゾソプラノ)
アン・ペーテルセン(エリーザベト:ソプラノ)
ピーター・ソン(ワルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデ:テノール)
トビアス・シャーベル(ビテロルフ:バリトン)
ユルゲン・ザッハー(ハインリヒ:テノール)
ヤン・マルティニーク(ラインマル:バス)
ソニア・グラネ(牧童:ソプラノ)
シュターツカペレ・ベルリン ダニエル・バレンボイム(指揮)
ベルリン国立歌劇場合唱団 マルティン・ライト(合唱指揮)
舞台監督・振付:サシャ・ヴァルツ
衣装:ベルント・スコジック
舞台美術:ピア・マイア・シュリーヴァー、サシャ・ヴァルツ
照明:デイヴィッド・フィン
ドラマツルギー:ジェンス・シュロス、ヨッヘン・サンディグ
ワーグナー:歌劇「タンホイザー」
【演奏】
ルネ・パーぺ(テューリンゲン領主ヘルマン:バス)
ペーター・ザイフェルト(タンホイザー:テノール)
ペーテル・マッティ(ヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハ:バリトン)
マリーナ・プルデンスカヤ(ヴェーヌス:メゾソプラノ)
アン・ペーテルセン(エリーザベト:ソプラノ)
ピーター・ソン(ワルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデ:テノール)
トビアス・シャーベル(ビテロルフ:バリトン)
ユルゲン・ザッハー(ハインリヒ:テノール)
ヤン・マルティニーク(ラインマル:バス)
ソニア・グラネ(牧童:ソプラノ)
シュターツカペレ・ベルリン ダニエル・バレンボイム(指揮)
ベルリン国立歌劇場合唱団 マルティン・ライト(合唱指揮)
舞台監督・振付:サシャ・ヴァルツ
衣装:ベルント・スコジック
舞台美術:ピア・マイア・シュリーヴァー、サシャ・ヴァルツ
照明:デイヴィッド・フィン
ドラマツルギー:ジェンス・シュロス、ヨッヘン・サンディグ
【収録】
2014年4月/シラー劇場(ベルリン)
2014年4月/シラー劇場(ベルリン)
>2014年ベルリン国立歌劇場の復活祭音楽祭「フェストターゲ」で行われたサシャ・ヴァルツの新演出、ダニエル・バレンボイム指揮による「タンホイザー」。サシャ・ヴァルツはポスト・ピナ・バウシュとして世界的に注目されているドイツの女性振付師。ダンサーを導入し、ビジュアルアートと音楽が舞台上で融合したスタイリッシュな演出となっています。バレンボイムの説得力、そして作品への深い造詣、ドラマティックに音楽を掘り下げていくバレンボイムの手腕に脱帽。歌手陣もペーター・ザイフェルト、ルネ・パーぺなど申し分ない布陣で、合唱、歌手、オケ、演出が一体となり、圧倒的な集中力と気迫で聴かせます。
キングインターナショナル
キングインターナショナル
ベルリン国立歌劇場がどんな「タンホイザー」をやるのかが興味があった。ドイツの歌劇場なのでドレスデン版の使用かなと思ったら、これはあっさり違ってパリ版使用だった。かつてはMETのみがこの版で上演していて本家の欧州ではドレスデン版でやっているとか解説にあったが、バレエの見せ場のあるパリ版に主流は移っているようだ。演出が振付師なので余計にそうなのかもしれない。また、本来は中世の中部テューリンゲン地方が舞台なのに、現代化になっていて20世紀初頭あたりの風俗に替えられている。やはり歌手たちは竪琴を持って、中世風の衣装でやってもらいたいのだが、頭が固いのだろうか。風俗と台詞の内容が全くそぐわないと思うのだが。
このオペラは非基督教である土俗的な宗教への嫌悪みたいなものと、カトリックの無慈悲な権威主義みたいなものが綯交ぜになった内容。かなり宗教的なものなので、そういったことに疎いとピンとこない。土俗宗教の権化がギリシャ神話に出てこるヴィーナスとなるとなおのこと、混乱してしまう。一方で一度穢れた者はよほどの奇跡でもない限り救われないというのも残酷な話だ。主人公の「ローマ語り」での法皇の様子は、無慈悲で上から目線すぎるような冷酷なものに感じる。もっともタンホイザーもかなり軽率な奴には違いない。
この歌劇場は今もベルリンの西地区にあるシラー劇場を使っている。本拠地は解体されたまま工事が停滞していると聞く。原因は行政の混乱なのだそうだ。ウンター・デンリデンのベルリンの中心地の一角がぽっかり穴の開いた状態はちょっとさびしい。