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小杉太一郎の純音楽

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【曲目】
①六つの管楽器の為のコンチェルト (1952)
 吉岡アカリ(フルート)、小林裕(オーボエ)、万行千秋(クラリネット)、チェ・ヨンジン(ファゴット)、森博文(ホルン)、 
 辻本憲一(トランペット)
②弦楽三重奏の為の二つのレジェンド (1952)
 高木和弘(ヴァイオリン)、成田寛(ヴィオラ)、江口心一(チェロ)
③舞踊曲「トルソー」 (1955)
 村松珠美(ピアノ)、猿田泰寛(ピアノ)
④舞踊組曲「戰國時代」 (1968)
 小杉太一郎(指揮) 東京交響楽団  1968年10月6日 石巻市市民会館(ライヴ)
⑤双輪 (1975)
 山田節子(箏)、曽我部壽子(箏)

 この人も伊福部昭の門下生である。師匠同様に多くの日本映画の音楽担当して活躍した人だが、ここでは映画のためではない作品を収めたもの。殆どがアンサンブルのためのものだが、④のみがオーケストラ作品だ。残念ことに、これだけがモノラル録音で他がデジタル録音なので、古さが目立ってしまっている。そして、驚くことに東映の「宮本武蔵」のテーマ曲と同一の素材が転用されているが、これは作曲家の意図的なものという。確かにあの映画は戦国時代末期から描かれているので、その雰囲気をみごとに表現した音楽でうってつけの素材と感心した。

 なお、この人の父君は戦前の日活多摩川の名作に数多く出演した小杉勇である。戦後も俳優の他、監督もこなした人。その多くを息子に音楽を担当させたようである。


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