【収録情報】
● マスカーニ:歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』全曲
サントゥッツァ:マリア・カラス(ソプラノ)
トゥリッドゥ:ジュゼッペ・ディ・ステーファノ(テノール)
アルフィオ:ローランド・パネライ(バリトン)
ルチア:エベ・ティコッツィ(アルト)
ローラ:アンナ・マリア・カナリ(ソプラノ)、他
ミラノ・スカラ座管弦楽団&合唱団
トゥリオ・セラフィン(指揮)
録音時期:1953年6月16-25日、8月3-4日
録音方式:モノラル(セッション) 2014リマスター
● マスカーニ:歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』全曲
サントゥッツァ:マリア・カラス(ソプラノ)
トゥリッドゥ:ジュゼッペ・ディ・ステーファノ(テノール)
アルフィオ:ローランド・パネライ(バリトン)
ルチア:エベ・ティコッツィ(アルト)
ローラ:アンナ・マリア・カナリ(ソプラノ)、他
ミラノ・スカラ座管弦楽団&合唱団
トゥリオ・セラフィン(指揮)
録音時期:1953年6月16-25日、8月3-4日
録音方式:モノラル(セッション) 2014リマスター
最近はカラスの録音に興味を持って入手している。国内盤はSACDで少々高めなので、これと発注済の「道化師」は輸入盤にした。解説も素っ気なく、歌詞掲載もない。デジパックというのか薄っぺらのジャケットにCDの入った紙袋にトラックの明細が書かれているという何とも切り詰めたものだった。しかし、最近は必死になって対訳歌詞を見なくなったし、だいたい知っている内容なので、これでOKである。収納スペースを取らないことがまずありがたいくらいである。
さて、録音だが、60年以上も前のモノラルなので、音質は期待しjなかった。やや音が割れ気味なのが気にはなった。もともとサンドゥッツァはメゾ・ソプラノの役だが、それをカラスがやるとどうなるか。まあカルメンもやっているので、それほど違和感はなかった。ただ英文の解説ではあるキーがあたらず、苦労して何度かやり直しているという。セラフィンは典型的なイタリアの歌劇場の指揮者で、歌手をよく指導していたようだが、そこら辺も十分に成果の出た録音と言えるのかもしれない。写真をみるとやや太目のカラスの写真があった。この直後、今度は「トスカ」だが、指揮者はセラフィンではなく、ヴィクトル・デ・サバタだった。彼はカラスを徹底的にしごき、ダメだしをして録音したらしい。太り過ぎも指摘したとは記憶しているが、それは定かでない。レコードのジャケットに掲載されているスレンダーな感じのカラスはこの「トスカ」以降ということらしい。トゥリドゥとの口げんかのシーンはやや迫力がない。シオミナートの方が遥かに感情があって、迫力がある。パネライのアルフィオはややスタイルが古いのか、声が微妙に震えていて、ドスが利かない感じ。好みの歌唱ではない。それよりもスカラ座のオーケストラの雄弁なこと。それだけでも聴いて良かったと思う録音ではある。