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Channel: 趣味の部屋
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スーク:アスラエル交響曲(キリル・ペトレンコ)

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スーク:アスラエル交響曲 作品27
キリル・ペトレンコ指揮 ベルリン・コーミッシェ・オーパー管弦楽団
2002.10.31 コーミッシェ・オーパー、ベルリン(L)

 ベルリン・フィルがラトルの後任として招聘する人ということで、どんな録音があるのだろうと探した結果、先日記事にしたRCAのスクリャービンとともにCPOのスークのアルバムがあった。全部で3つのアルバムをまとめたBOXが単品よりも廉価だったので、それを入手した。上の写真はそのBOXの外包のもの。

 さて、ヨゼフ・スークというと彼の孫で同名のヴァイオリニストの方を思い浮かべるが、本人はドヴォルザーク門下の立派な作曲家である。師匠の娘を妻にもらっているから、師匠からの覚えもめでたかったのだろう。かつて、オリンピックには作曲のコンペがあって、作品がメダルをまらったりしている。大編成の管弦楽用の作品で好みの分野。アスラエルというのは死を司る天使なのだそうだ。死神といったほうがよいのかもしれないが、ニュアンスが異なって聴こえてしまう。最初は師匠の死を悼むつもりで作曲をしていたら、自分の妻も父親と連れだって、他界してしまい、その思いも曲に乗せたものという。激しい部分もあるが、5つの楽章の殆どが消え入るように終わるのは死との関連があるのかもしれない。

 ペトレンコはシベリア生まれだが、活動の殆どはドイツのようである。コーミッシェ・オーパーやフランクフルト放送soのシェフをしていることから、ドイツでは評価が高いのだと思う。一方、オーケストラの方は初めてその演奏に接する。古い団体かと思ったら、1947年の設立。旧東独の団体で今は国立歌劇、ベルリン・ドイツなどともにベルリンのオペラの一翼を担っているようだ。海外の作品も全てドイツ語訳で上演するというポリシーだという。

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