トゥールーズ・キャピトール劇場2012
ワーグナー:『リエンツィ』
ケルル、M.シェーンベルク、P.スタインバーグ指揮
ワーグナー最初の成功作『リエンツィ』、生誕200年記念イヤーにお届けする貴重な最新映像
大悲劇オペラ『リエンツィ、最後の護民』は、実在した14世紀の政治家リエンツィが貴族への不満をつのらせる民衆の支持を得て護民官の地位につき、その後陰謀に巻き込まれて悲劇的な最後を迎えるまでを描きます。1842年にドレスデンで初演され、ワーグナーの出世作となると共に、ある時期までワーグナーの最も成功した作品のひとつとなりましたが、その長大な演奏時間のせいか、今日ではほとんど上演される機会がなくなってしまいました。
2012年、トゥールーズのキャピトール劇場での上演は、2013年ワーグナー記念イヤーを前にした貴重な上演で、実力者をそろえた充実の内容となっています。タイトル・ロールのトルステン・ケルルは、この役で国際的な名声を獲得しただけあってここでもその存在感は抜群。トゥールーズ・キャピトール管弦楽団を指揮するピンカス・スタインバ-グが極めて上質な音楽を作り上げています。(COLUMBIA)
【収録情報】
・ワーグナー:『リエンツィ』全曲
リエンツィ:トルステン・ケルル
イレーネ:マリカ・シェーンベルク
アドリアーノ:ダニエラ・ジンドラム
コロンナ:リヒャルト・ヴィーゴルト
オルシーニ:シュテファン・ハイデマン
枢機卿オルヴィエート:ロベルト・ボルク
バロンェッリ:マルク・ヘラー
チェッコ・デル・ヴェッキオ:レオナルド・ネイヴァ
平和の使者:ジェニファー・オローリン
リエンツィ:トルステン・ケルル
イレーネ:マリカ・シェーンベルク
アドリアーノ:ダニエラ・ジンドラム
コロンナ:リヒャルト・ヴィーゴルト
オルシーニ:シュテファン・ハイデマン
枢機卿オルヴィエート:ロベルト・ボルク
バロンェッリ:マルク・ヘラー
チェッコ・デル・ヴェッキオ:レオナルド・ネイヴァ
平和の使者:ジェニファー・オローリン
ピンカス・スタインバーグ指揮 トゥールーズ・カピトール国立管弦楽団・合唱団
ミラノ・スカラ座アッカデミア合唱団
演出:ジョルジュ・ラヴェッリ
装置:リカルド・サンチェス・クエルダ
衣装:フランチェスコ・ジート
収録時期:2012年10月
収録場所:フランス、トゥールーズ、キャピトール劇場(ライヴ)
ワーグナー作品でも滅多に上演されない「リエンツィ」の二つ目の映像を入手した。最初はベルリン・ドイツ・オペラのもので演出が、主人公をヒトラーに擬したもので違和感があったが、こちらは極端な現代化はない。その代わり登場人物の殆どは顔を白塗りにして、わざと表情を削ぐような仕掛けがある。タイトルロールはベルリンのと同じくトルステン・ケルル。どうもこの役を梃子に世界に打って出た人のようである。手慣れた感じがあるのはとても安定感が良かった。
装置:リカルド・サンチェス・クエルダ
衣装:フランチェスコ・ジート
収録時期:2012年10月
収録場所:フランス、トゥールーズ、キャピトール劇場(ライヴ)
ワーグナー作品でも滅多に上演されない「リエンツィ」の二つ目の映像を入手した。最初はベルリン・ドイツ・オペラのもので演出が、主人公をヒトラーに擬したもので違和感があったが、こちらは極端な現代化はない。その代わり登場人物の殆どは顔を白塗りにして、わざと表情を削ぐような仕掛けがある。タイトルロールはベルリンのと同じくトルステン・ケルル。どうもこの役を梃子に世界に打って出た人のようである。手慣れた感じがあるのはとても安定感が良かった。
今回はミシェル・プラッソンが本拠として数々のフランス音楽を録音してくれたそのオケがどんなワーグナーを奏するかが興味の一つだった。むろん、プラッソン時代とメンバーは異なっているのかもしれないのだが、これが何とも重厚なコラールを響かせてくれる。指揮者のピンカス・スタインバーグはNHK交響楽団にも客演したこともある馴染みの指揮者。往年のウィリアム・スタインバーグの子息だ。