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ロッシーニ:歌劇《アルジェのイタリア女》

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イザベッラ・・・アンナ・ゴリチョーヴァ(コントラルト)
ムスタファ・・・アレックス・エスポージト(バス)
リンドーロ・・・石倚潔(テノール)
タッデオ・・・マリオ・カッシ(バス)
エルヴィーラ・・・マリアンジェラ・シキーラ(ソプラノ)
ズルマ・・・ラファエラ・ルピナッチ(メゾ・ソプラノ)
ハリ・・・デイヴィッド・ルチアーノ(バス)
ボローニャ市立歌劇場管弦楽団・合唱団
ホセ・ラモン・エンシナール(指揮)
デヴィッド・リヴェルモア(演出)
ニコラス・ボーヴェイ(装置&照明デザイン)
【収録】
2013年8月 ペーザロ音楽祭 ライブ

 ペーザロ音楽祭は集中して、ロッシーニの作品を取り上げる。有名なものから、埋もれていたものまでやるので、オペラ・ファンにはありがたい存在だと思う。この映像では劇場内部が冒頭に出るが、あまり大きくない劇場のようである。ピットも狭く、オーケストラもプルトを削減して臨んでいるようである。

 この演目も序曲はよく取り上げられて、演奏会やCDの序曲集にも入っていることが多いが、全曲となると殆ど聴いたことがない。アルジェリアの王に捕まった恋人をイタリアの女が助けに行くというコミカルな芝居のようだが、この公演では敵役は石油採掘会社のオーナーで、女たらしという設定のようだ。イスラム教徒のようで、一夫多妻をとっているが、ヒロインをものにしようとするということらしい。序曲が演奏されるところから、既に芝居は始まり、007のような所作をさせたり、アニメーションなどを駆使して、幕があがるまでの経緯をわかりやすくしようという試みのようだ。残念ながら、日本語字幕はなく英語字幕による鑑賞なので、今一つ理解が進まない。黙役の役者たちの振りが何かロックを踊るような仕草は面白い。合唱が少々パワー不足に聴こえたりするのは、演出なのかはわからない。

 リンドーロ役の石倚潔は1982年生まれの中国のテノール。ロッシーニを得意としているのか、同じロッシーニでも「オリー伯爵」ではタイトル・ロールに起用されている。この人は本国の音楽学校では不合格になって、日本で学んで世界に飛び立った人のようである。伸びのある声をしていて、期待されているのであろう。

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