アルバート(男爵の息子):リチャード・バークリー=スティール
召使:マキシム・ミハイロフ
ユダヤ人金貸し:ヴィアチェスラフ・ヴォイナロフスキー
伯爵:アルベルト・シャギドゥリン
男爵(けちな騎士):セルゲイ・レイフェルクス
召使:マキシム・ミハイロフ
ユダヤ人金貸し:ヴィアチェスラフ・ヴォイナロフスキー
伯爵:アルベルト・シャギドゥリン
男爵(けちな騎士):セルゲイ・レイフェルクス
死神:マティルダ・レイザー
管弦楽:ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ウラディミール・ユロフスキー
演出:アナベル・アーデン
2004.7.11 グライドボーン祝祭劇場(ライヴ)
先に記事にした「ジャンニ・スキッキ」と同日にかけられた演目である。これも1幕3場からなる1時間程度の作品。DVDの時間表示が95分とあったが、これはインタビューなどの特典映像も含めたもの。オペラの時間は65分となっていたが、後のカーテンコールのシーンも含めてものなので、約1時間のものである。したがって、どちらが先だったかはわからない。
プッチーニの方がコミカルなのに対して、こちらひどく陰惨なオペラである。男爵は本当に守銭奴のような人物で、息子や公爵が彼の財産を狙っている。最後は精神的に崩壊してしまい窒息死してしまう。女性は一切登場しない。今回の演出ではパントマイムを使って空中アクロバットをやらせているが、どうもこれは男爵にとりついている死神のようである。音だけのCDではなかなかわからない部分だが、いつもこういう演出が取られるかはわからない。演じているのは若い女性のダンサーのようで、彼女は「ジャンニ・スキッキ」では亡くなった当主の遺体に扮していたので、唯一のダブル出演といったところか。ずっと寝ていた役から一転アクロバットの演技はこの人の真骨頂かもしれない。
ユロフスキーの指揮は安定している。これは彼の故国の作品でもあって、今まで接したロッシーニやプッチーニよりも共感は強かったのではなかろうか。
あとで通販リストを眺めていたら、何のことはない「ジャンニ・スキッキ」とカップリングとなったBDも発売されていることに気付いた。日本語字幕はないものの、スペースの節約になったのに、と思った。