【収録情報】
1. エネスコ:ルーマニア狂詩曲第1番(録音時期:1947年2月20日)
2. ボロディン/ストコフスキー編:ダッタン人の踊り(録音時期:1949年11月27日)
3. ドビュッシー/ストコフスキー編:沈める寺(録音時期:1947年2月13日)
4. バウアー:サン・スプレンダー Op.19c(録音時期:1947年10月25日 世界初録音)
5. ブリテン:ピアノ協奏曲 Op.13(録音時期:1949年11月27日) ジャックス・アブラム(ピアノ:5)
レオポルド・ストコフスキー指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック
いずれも、カーネギー・ホールでのライヴ録音。CBSが放送用に録ったものかもしれない。少し奥行き感に欠けるが、ひどい状態ではない。演奏は少々粗い感じもする。
さて、このコンビが米コロムビアに録音したものが、以前出ていたし、同時期のマーラーの第8番といった大曲の録音も存在する中、まだこのようなものがあったとは知らなかった。この中で自身がアレンジしたものが2曲、アメリカの女性作曲家バウアーという人の今ではあまり接することのない作品が目玉だと思った。メインはブリテンのピアノ協奏曲ということになるかもしれないが、手に取った主因は2~4の収録があったからだ。
3については既にサヴァリッシュ&フィラデルフィアのデジタル録音があるのだが、スコトフスキー自身が振るというのがポイントだった。古くて、サヴァリッシュ盤ほどきらびやかではないのは仕方がない。割とあっさりと仕上げている感じだった。むしろ、2の方が驚きがあった。通常聴かれない音楽から始まる。そして中間部の男性が勇壮に踊る部分は割愛されている。それでも興奮を呼ぶ演奏だったようで、拍手が凄かった。ブリテンの協奏曲の同じ日なのが注目だった。