【収録情報】
J.S.バッハ/ストコフスキー編:
1. トッカータとフーガ ニ短調 BWV.565
2. シャコンヌ(パルティータ第2番ニ短調 BWV.1004より)
3. プレリュード(パルティータ第3番ホ長調 BWV.1006より)
4. 神はわがやぐら
5. G線上のアリア(管弦楽組曲第3番ニ長調 BWV.1068より)
6. 小フーガ ト短調 BWV.578
7. アリオーソ(カンタータ第156番よりシンフォニア)
8. 眠れるものよ、目覚めよ(目覚めよと呼ぶ声がきこえ BWV.645)
9. 来たれ、甘い死の時よ(宗教的歌曲集第40番 BWV.478)
10. トッカータとフーガ ニ短調~リハーサル
レオポルド・ストコフスキー指揮 ロンドン交響楽団
録音時期:1974年7月27日(1,10)、4月16,18,19日(2-9)
録音場所:ロンドン、ウォルサムストウ・タウン・ホール(1,10) クリップルゲート、聖ジル教会(2-9)
録音方式:ステレオ(アナログ/セッション)
原盤:RCA
録音場所:ロンドン、ウォルサムストウ・タウン・ホール(1,10) クリップルゲート、聖ジル教会(2-9)
録音方式:ステレオ(アナログ/セッション)
原盤:RCA
ストコフスキーが編曲したバッハのアルバムはいろいろあるが、自身が指揮したものは戦前のフィラデルフィア管弦楽団のRCA盤と戦後のチェコ・フィルとのライヴ録音それにこのLSO盤と3種類もある。一時期、古楽器の復活と原典回帰が叫ばれて、この種のものは無価値同様にみなされたのか、放置されていた観はあった。しかし、近年見直しがなされて、陽の目をみるようになったような感じがする。
元来これらは、フィラデルフィア管弦楽団が演奏するのを想定したものの、オーケストラ練習用だったのだという。しかし、楽員の方から世に問うてはどうかという提案があったという。ストコフスキー自身は躊躇したというが、演奏会で取り上げたら、好評を得たのだという。響きなどを磨くにはまさにもってこいの素材であるが、鑑賞用としても十分。むしろ、バッハの音楽をわかりやすく身近なものにしてくれたことは確かである。
解説によると「トッカータとフーガ」はマーラーの交響曲第2番「復活」の録音が予定より早めに終了したので、急遽譜面が配られたのだという。手探り状態から音楽作りをするLSOも流石である。リハーサル時の録音は、残念ながらストコフスキーの声は小さく何を言っているか、わからない。プロデューサーの「Take no.~」の声だけが異常に大きく聴こえるのは残念ではある。