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三善晃:交響四部作~二つのオーケストラによる二種類の「四部作」の演奏

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【収録情報】
CD1
三善晃:交響四部作
1. 『夏の散乱』-現よ 明るい私の塋よ-
2. 『谺つり星』(チェロ協奏曲第2番)
3. 『霧の果実』
4. 『焉歌・波摘み』

 堤剛(チェロ:2)
 東京交響楽団
 秋山和慶(指揮)

 録音時期:2000年9月5日
 録音場所:東京、サントリーホール
 録音方式:デジタル(ライヴ)

CD2
三善晃:交響四部作
1. 『夏の散乱』-現よ 明るい私の塋よ-
2. 『谺つり星』(チェロ協奏曲第2番)
3. 『霧の果実』
4. 『焉歌・波摘み』

 堤剛(チェロ:2)
 大阪フィルハーモニー交響楽団
 秋山和慶(指揮)

 録音時期:2001年2月19日
 録音場所:大阪、ザ・シンフォニーホール
 録音方式:デジタル(ライヴ)
 
(発売元コメント)

オペラ<支倉常長『遠い帆』>によって第31回(1999年度)サントリー音楽賞を受賞し、その記念公演として東京と大阪で演奏された「四部作」のライヴ録音からなる2枚組。四部作をそれぞれ異なる2つのオーケストラの演奏で収録。CD1は東京交響楽団、CD2は大阪フィルハーモニー交響楽団による演奏。どちらも指揮は秋山和慶、『谺つり星』の独奏チェロは堤剛。

『レクイエム』(1972)、『詩篇』(1979)、『響紋』(1984)という合唱とオーケストラのための三部作について、作曲者自身は、2008年秋に開催された作品展のパンフレットで「反戦三部作」と表記することを望みました。この三部作の続編として構想された四部作は、1995年から毎年一曲ずつ作曲され、そこには戦火の犠牲となった無名の死者たちを象徴する「1945年8月」の響きが刻まれています。三善晃の原風景にある戦争体験、そして生者と死者との対話をめぐる創作のメルクマールとなる重要な作品群です。

表紙画は今年(2009年)百歳を迎える詩人まど・みちおの抽象画。その繊細な陰影をはらんだ「青」は、南方の海底に沈んだ疎開船の児童たちの波間に揺れる声を摘んで弔う『焉歌・波摘み』が描く海の色とも重なり合います。(日本伝統文化振興財団)

 
 これは店頭で見つけて、購入したもの。手に取った時は、内容表示がすぐに理解できなかった。何故2枚組なのかとキョトンとしてしまった。よく見ると指揮者とチェロ独奏は共通であるが、オケが違うし、演奏場所も違う。いってみれば二つのオーケストラが比較できるという趣向だ。楽員たちのとっては厳しい企画になるのかもしれない。実演の場合は、両方を聴きに行った人はそれほど多くなかったろうが、こうして録音のパッケージになると比較に晒される。
 
 レクイエムなど声楽を伴った大作などと同様に死をみつめた作品のようでなかなか重い作品群ではある。そう手軽に取り出すことはないと思う。
 
 発売元が「日本伝統文化振興財団」というのは以前、NHK交響楽団による吹奏楽作品のアルバムが出ていたが、それに次ぐもののようだ。実質はビクター制作の盤のようである。

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