【曲目】
1. サミュエル・バーバー:ピアノ協奏曲 作品38
2. バルトーク:ピアノ協奏曲 第3番 Sz.119
3. キース・ジャレット:ナッシング・バット・ア・ドリーム(アンコール)
【演奏】
キース・ジャレット(ピアノ)
デニス・ラッセル・デイヴィス指揮 ザールブリュッケン放送交響楽団(1)
秋山和慶指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団(2)
【録音】
1984年6月3日 ミュンヘン、ドイツ博物館コングレスザール(1)(ライヴ)
1986年6月30日 五反田、ゆうぽうと簡易保険ホール(2,3)(ライヴ)
キース・ジャレットはジャズのセッションなどどちらかというと即興演奏のイメージが強い。しかし、クラシックも本格的に取り組んでいたことを認識させる録音は1980~90年にかけて集中して存在しているようだ。これはそうした一つ。ここでジャレットはほとんど即興的なことはやっていない。カデンツァの部分はそういった要素はありそうだが、他のジャズ・ピアニストのように崩したような演奏はしていない。かなり正当なアプローチといっていい。考えてみれば、ジャズで名をなした奏者がクラシックの領分でも活躍した例は、ベニー・グッドマンやウィンストン・マルサリスもある。いや、音楽に分野などなく、あくまでも彼らにとっては同じものなのであろう。我々が区別をつけすぎているのかもしれない。