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METによりプッチーニ:歌劇「トゥーランドット」

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『トゥーランドット』全曲 ゼッフィレッリ演出、ネルソンス&メトロポリタン歌劇場、グレギーナ、M.ジョルダーニ、他(2009 ステレオ)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 マリア・グレギーナ(ソプラノ:トゥーランドット)
 マルチェロ・ジョルダーニ(テノール:カラフ)
 マリーナ・ポプフラスカヤ(ソプラノ:リュー)
 サミュエル・レイミー(バス:ティムール)、他
 メトロポリタン歌劇場管弦楽団&合唱団
 アンドリス・ネルソンス(指揮)

 演出・装置・衣装:フランコ・ゼッフィレッリ

 収録時期:2009年11月7日
 収録場所:ニューヨーク、メトロポリタン歌劇場
 以前、ジェイムズ・レヴァインが指揮をし、エヴァ・マルトン、プラシド・ドモンゴ、レオナ・ミッチェルそれにポール・プリュシカなどが出た舞台が映像ソフトになっているが、今回は同じプロダクションながらキャストや指揮などが一新された舞台である。BDになった分、映像解像度も上がり、きれいな画像で楽しめる。多分これは「Live Viewing」として世界の映画館で公開配信されたものの転用と思われる。幕間にはナビゲーターがちょっとした解説をしたり、出演者にインタビューしたりする場面もある。
 
 このオペラに接して思うのは、ヒロインの身勝手さやカラフの軽率さがたいへん浮彫になっていて、後味があまりいいものではない。自己犠牲をするリューなど最後はその存在する無視されたような形となって、哀れである。主人公二人の身勝手さにいつも呆れてしまうのだが、そう思うのは私だけだろうか。初演初日にトスカニーニが作曲者はここで筆を置きましたと言って止めたのは、もちろんプッチーニへの敬意もあったろうが、まとまりの悪さに気づいていたのかなと思ったりする。つまりリューの死で幕となると、主人公二人の不行状が余計に強調されるのではと思う。アルファーノの補筆部分は本当はもっと長いというが、どうやっても最後の大団円は何か納得がゆかないものがあるのだ。
 
 
 
 
 
 
 
 

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