16枚組の最初は第1番と第25番が組まれている。演奏は全てロシア国立交響楽団ということになっている。
この作曲家は1881年の生まれだから、コダーイとは同い年。バルトークやストラヴィンスキーなどより1年先に生を受けている。したがって、もっと前衛的な音楽と思いきや、すこぶる保守的な音楽だった。もう一世代前のチャイコフスキーやリムスキー=コルサコフに近い路線かもしれない。交響曲もショスタコーヴィチやプロコフィエフなどよりは規模は小さい。だいたい20~30分くらいの作品ばかりだ。ただし、オーケストラの編成は標準的である。赤軍につき、ソ連に留まったところを見ると前衛的な難しい音楽よりも大衆にわかりやすいものということなのだろう。これがこの作曲家の初印象である。