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Channel: 趣味の部屋
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ザ・ヤクザ(シドニー・ポラック・1974年アメリカ)

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 高倉健の訃報を受けて、ワーナー・ブラザーズからDVDがリリーズされた。やっとというか、こんな形のリリーズはいささか複雑な思いがする。
 
 さて、シドニー・ポラック監督がスタッフを引き連れて、半分以上を日本で撮った作品だ。したがって、スタッフや俳優にも日本からの参加がかなりある。考証でおかしな部分は修正されて、それなりの描写になっているのは、特筆に値する。日本側は主に東映京都撮影所のスタッフや俳優たちだ。クレジットにも東映に協力を感謝と出てくる。最後の斬りあいは「昭和残侠伝」あたりを彷彿とさせるものがあるし、香港のカンフー映画を意識しているとも言われている。ストーリーやシナリオも日本に詳しいシュレダー兄弟が関与しているし、出演のハーブ・エーデルマンともども山田洋次監督の「男はつらいよ」にも関わっているのは周知のことだ。
 
 主演のロバート・ミッチャムの探偵も時折日本語の台詞があるのは御愛嬌か。敵役の親分の岡田英次とか高倉健の妻役の岸恵子はあたりは東映の任侠映画とは違った感じのキャラクターだが、子分を始めとする脇役たちは東映作品で観たような顔ぶれだ。他に、植村謙二郎というベテランも出ていたのがわかり、ちょっとびっくりした。やくざ映画と西部劇が合体したようなテイストはなかなか面白い。
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