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Channel: 趣味の部屋
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プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」(セラフィン/スカラ座)

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Turandot: Serafin / Teatro Alla Scala Callas Schwarzkopf Ferandini
 
 EMIからワーナーに転籍したマリア・カラスの録音の一つ。今回、SACDになって再発売となった。だが、モノラル録音である。それをSACDにしたとはどういうことになるのか。初めての体験でもある。スタートボタンを押すと、なんとも平板で迫力に欠ける音が再生されてしまった。何ともこじんまりとした音楽になっている。その代わり、小太鼓などがやけに目立って聴こえるのは気のせいなのか。モノラルながらも、もっと大きな音楽にして欲しいのだが、肩すかしをくらった形だ。スカラ座にしてはややアンサンブルも粗く聴こえてしますのは、DSDにして粗が透けて見えてしまったのだろうか。
 
 この盤はカラスのタイトルロールにスワルツコップのリューという組み合わせが売りなのだろう。ただ、後者は相変わらずの変なブブラートが気になるし、カラスもややこの役にしては軽量な感じがしてしまう。セラフィンは舞台ではワーグナーなんかも歌わせているとは文献的には知っているのだが。やはりこの役はソプラノでも少々ドスの利いた残忍な感じが欲しい。
 
 改めてリューの死の場面で虚しさが漂ったところで幕の方がいいように思えてならない。

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