勝谷誠彦氏の講演があったので、行ってみた。最近はテレビ出演も少なくなり、専ら講演や執筆が中心の活動になっているようだ。それでも、サンテレビや福岡の放送局の番組など地方局の番組にはレギュラー出演しているようだ。氏は関西の制作の番組を降板させられたので、ちょっとした話題になったのだが、表向きの理由とは異なり、農協批判が災いになったと明かしていた。
さて、演題が面白い。主催が商工会議所青年部の主催だが、主催者の意図を粉砕するような内容だった。変なコンサルは入っていないかという問いかけから、始まり、要は自分のうちの店が如何に儲かるかだろうと結論付ける。もっと本音で議論しないと、実態を知らない外部の者に任せたところで成功しないし、既得権益を持った連中と戦う覚悟がないとうまくいかないよというものだった。返す刀でテレビ、新聞などのメディアも自分の都合のいいことばかり言っていることを斟酌しないとだめだと言っていた。だいたい、新聞社が政治にかかわったり、新聞資本がテレビに関わるのも、日本独特。記者クラブの制度もしかり。
言っていることは過激な感じもするが、正論と思われることも多々あった。日本独特のメディアの在り方や既得権益保持者の壁など、まだまだ問題は多い。少子高齢化というが本来は別々の問題というのが氏の持論でもあるようだ。高齢化は自然現象。しかし少子というが、江戸時代は3000万人の人口だった。それを明治時代の富国強兵で産めよ増やせよで、子供を作らせた。年寄りのために子供を産めとは、もっとも下品な施策と切り捨てる。
商工会議所青年部や青年会議所の連中が主張する「地域活性化」など、きれいごとを並べたまやかしと喝破したところが講演の趣旨だったと思う。