「ゴジラ」が公開されたのは1954年の11月。来年で還暦を迎える。それに先立つ岐阜での企画のようである。関わったスティルカメラマンの遺品が中心になっているようだ。
「ゴジラ」の第1作はモノクロスタンダードのクラシックな映画ではある。そこに映し出される風俗は50年代そのものだし、まだ戦争の記憶も生々しいことが見てとれた。電車内の男女の会話で「また集団疎開なんて嫌」という女性の発言は実感があった。
最初は人類の敵だったのが、いつの間にか味方になったり、流行を取り入れたりと作品の推移を振りかえるのも一興だと思う。