【収録情報】
・マーラー:交響曲第6番イ短調『悲劇的』(エルヴィン・ラッツによる改訂版)
・マーラー:交響曲第6番イ短調『悲劇的』(エルヴィン・ラッツによる改訂版)
ピエール・ブーレーズ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音時期:1994年5月
録音場所:ウィーン、ムジークフェラインザール
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
録音場所:ウィーン、ムジークフェラインザール
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
これがDGにブーレーズがマーラーのチクルスを録音した最初のものだそうである。CBS時代は割とマイナーな「嘆きの歌」などしかなかったが、DGに移ってから本格的にマーラーに取り組んだ観があった。当初は冷徹すぎるということでパスしていたが、少し気になりだして、ベルリン国立との第8番を聴いて、何点か聴いてみたくなった。
さて、この演奏はバーンスタインあたりものとは、180度違うようだ。情緒的ものは徹底して排除したような感じ。精緻な演奏を聴かせてくれるが、何か物足らなさを感じてします。一般の評者の中にはロボットが演奏するみたいという表現をしている方がいたようだが、そんな表現されても仕方がないかなと思った。スコアを緻密に演奏しても、冷徹が過ぎるとつまらなくなる。フィナーレの3度のハンマーも割と淡々とやっているからちょっと空振りをしたような気分。また、最後のトロンボーンの四重奏もあっさりとしていたし、最後のトゥッティの強奏もあまり驚きがなく、こちらも気が抜けてしまった。