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ウィーン国立歌劇場でのR.シュトラウス『カプリッチョ』

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・R.シュトラウス:歌劇『カプリッチョ』全曲

 ルネ・フレミング(S 伯爵夫人)
 ボー・スコウフス(Br 伯爵)
 ミヒャエル・シャーデ(T フラマン)
 マルクス・アイヒェ(Br オリヴィエ)
 クルト・リドル(Bs ラ・ロシュ)
 アンゲリカ・キルヒシュラーガー(Ms クレロン)
 ミヒャエル・ロイダー(T トープ氏)
 イリーデ・マルティネス(T イタリア人女声歌手)
 ベンヤミン・ブルンス(T イタリア人テノール歌手)
 クレメンス・ウンターライナー(Bs 家令)
 ヨゼフィーネ・ティラー(若い踊り手)
 サミュエル・コロンベ(若い踊り手)、他
 ウィーン国立歌劇場管弦楽団
 クリストフ・エッシェンバッハ(指揮)

 演出・装置・照明:マルコ・アルトゥーロ・マレッリ
 衣装:ダグマール・ニーフィント
 振付:ルーカス・ガウデマク

 収録時期:2013年6月27日
 収録場所:ウィーン国立歌劇場(ライヴ)
(発売元コメント)
R.シュトラウス最後のオペラ『カプリッチョ』に強力な新映像が登場です。2013年6月のウィーン国立歌劇場でのライヴ。2008年新演出の再演とはいえ、かなり力を入れた再演です。
 何といってもルネ・フレミングの伯爵夫人が目玉。彼女の『カプリッチョ』の映像は実にこれで3種目で、いかに当り役か分かるというもの。フレミングならではの神経の行き渡った表現はここでも絶品。彼女と、伯爵のボー・スコウフス、フラマンのミヒャエル・シャーデ、クレロンのアンゲリカ・キルヒシュラーガーは2008年のオリジナル・キャストで、いずれもバッチリの適役。ことにキルヒシュラーガーが準主役を務めるのはウィーンならではの贅沢です。オリヴィエを歌うマルクス・アイヒェは、2012年4月、東京・春・音楽祭でのワーグナー『タンホイザー』で素晴らしいヴォルフラムを歌って絶賛されたことがまだ記憶に新しいところ。そしてラ・ロシュには大ベテランのクルト・リドルが入って脇を締めています。
 指揮は、フレミングとは度々共演しているクリストフ・エッシェンバッハ。彼独自の緻密な美感はフレミングと相性が良いのでしょう。もちろん、ウィーンのオーケストラはシュトラウスに最適です。
 演出のマルコ・アルトゥーロ・マレッリは、名前はイタリア人風ですが、生まれはスイスのチューリッヒでハンブルクなどドイツ語圏の劇場で活躍してきた人。舞台もイタリア的な明るい美感とドイツ的な機能美が融合したものと言ってよいでしょう。
 嬉しい日本語字幕付き。鮮明映像でウィーンのシュトラウスをお楽しみください!(キングインターナショナル)

 ルネ・フレミングはこのオペラを得意としているようで、パリ国立歌劇場の映像も出ていて、それも手許にある。少し映像的な手が加わり、ライヴ感のないものだったが、こちらのウィーンでの最新映像は公演そのものの映像で舞台の雰囲気があって、自分には好ましく感じた。
 
 最初は芸術論争みたいなものがあって、R.シュトラウスの芸術観をまとめたような台詞があって、おもしろかった。絶叫する管弦楽にはウンザリといった内容は自己反省の意味合いがあるのかなと思って、苦笑せざるをえない。
 
 クリストフ・エッシェンバッハは最近ピアニストよりも指揮者の方の活躍が多いように思う。ダニエル・バレンボイムみたいになるのだろうか。フィラデルフィア管弦楽団を指揮したものは何点か所持しているが、今回彼が指揮する姿を初めてまともに観たような気がする。

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